「ジュエルペットサンシャイン」の徹底したギャグアニメっぷりと、ハチャメチャなヒロインと

 

 
春からスタートした新番組の中で、自分が最もハマっているアニメジュエルペットサンシャインについての感想文を!
まだ、始まったばかりなので、これから本作がどのようにストーリーが展開していくかなど、まだまだ読めない部分も多いのですが、最新話までを観た現時点で思ったことを備忘録としてアレやコレやと書き残しておきたいと思います!
 
 

■「ジュエルペットサンシャイン」の徹底したコメディ感について

ジュエルペットサンシャイン」というアニメ作品を観ていて強く思うのが、徹底的にコメディに特化した作品だなぁ〜ということ。
サンリオによる可愛いキャラクター、ポップな色彩、魔法や宝石のようなアイテムの数々…と、キッズアニメの体裁をキッチリと守りながらも、ひたすらに「ギャグ」に突き抜けたその作劇は、"笑い"と同時にある種の"強さ"すら感じさせてくれます。
 
で、その圧倒的なコメディ感覚、ギャグアニメとしての強度がどこから来ているのかといったら、それは本作に溢れる「ノーモラル」なキャラクターやアクションの数々だと思うんです。
ジュエルペットサンシャイン」の何がおかしいって、とにかくキャラクターの行動がイチイチ一般常識や通常の倫理感からズレまくっているトコロ。往年の萩本欣一ではありませんが、「何で、そ〜なるの!?」な展開、言動の連続です。
 
これ、以前ある方とお話しをさせていただいて、以降、自分の中で強く意識をして観ている「笑い」に対するポイントなんですが…やっぱり、笑いやギャグってマトモだとダメなんですよね。そこは、世間一般での倫理観や道徳、常識といったモラルに対して、反抗をしなければならない。
良識とのズレ、軋轢から生まれるフィーリングこそが笑い。普通の人間性とは離れたポジションからドラマやキャラクターにアプローチすることで、おもしろさが生まれてくる。
 
それを考えると、「ジュエルペットサンシャイン」。やっぱり、この作品のノーモラルな感じは半端ない!
登場人物全員が人として軸がブレている(ジュエルペットは、そもそも人ですらないんですが…)連中ばっかりなもんで、とにかくやってること、言ってることがイチイチメチャクチャ。しかも、ツッコミ役がほとんどいないという無法地帯っぷりです。
 

 
クラスメイトにヤギがいようと誰もツッコミを入れないし、劇中で描かれるエピソードに関しても、オイルを撒いてバイクが転倒したりとか、宇宙に飛び立ったロケットが爆発したりだとか…冷静に考えたら、このアニメの中で起こっている出来事って「事故」そのものなんですけど、そういう無茶な状況に関しても、それが極々当たり前のようにストーリーの中で過ぎ去っていく。
 
「お願いマイメロディ」の遺伝子を受け継いだ初代・無印の「ジュエルペット」も結構なムチャをやっていましたが、こういうハチャメチャをサンリオのキャラクターを使ったキッズアニメでやっちゃうというおもしろさ。良識との乖離感。そこから派生する笑い。
 
こういった本作に溢れる、「人を楽しませる為ならば、やり過ぎくらいが調度いい!」な意気込み、私大好きです!!
 
 

■主人公である花音様の魅力について


 
で、そんな「ジュエルペットサンシャイン」のアンチモラルっぷりに拍車を掛け、独特の笑いのグルーヴを形成するのに、主人公である水城花音…いや、花音様の存在っていうのはやっぱり大きいな、と。
 
ジュエルペットサイドの主人公であるルビーとルームメイトで、人間サイドの主人公…のハズ…なヒロインがこの花音様。何が凄いって、自分をヨイショしてくれる取り巻きを囲っていて、プライドが高くて高飛車で…って普通のアニメだと、「主人公のクラスメイトの嫌味なお嬢様」的な立ち位置、キャラクター(黒髪ロングで黒いストッキングを着用というビジュアルも込みで)のハズなのに、何故かこの娘さんが主人公のポジションにレイアウトされているという、この何とも言えない磁場の狂いっぷり。
 
どう考えても、見た目も性格も、ひなたの方が主人公っぽいんですけど、敢えてコチラは二番手。この辺も、やっぱり良識に対する「明日なき暴走」な反抗っぷり。そして、花音様、その特異なポジションに違わず、劇中でも数々のムチャをやってくれます。
 
人のプリンを勝手に食べる、しかも、人が自分のプリンを勝手に食べたら激怒する。勝手にプリンを食べたことを謝罪し、素直に謝るのかな〜と思わせておいて、お詫びのプリンに毒を盛る。これまた、勝手に食べた人様のプリンの空き容器に、自分の名前を大書きして自分のものだったと主張…などなど、プリンというアイテムに対するアプローチ、プリンを巡るドラマを一つ一つ検証していっても、このハチャメチャっぷり! 実社会でやったら、完全に人間性に欠陥があるとジャッジされても仕方がない暴走っぷりには、思わず笑いが込み上げます。
 
他にも、魔法を使って自分を救ってくれた恩人を窓から全力で外に投げ捨てたりだとか…とにかくアンチモラルな言動から生まれるナンセンスな笑いを徹底をして追及する、できる"花音"というキャラクターを主人公のポジションに据えた理由を考えると、このアニメが描こうとしているギャグや笑いの本質が見えてくる…というのが、自分のこのアニメに対する現時点での強い印象。
 
劇中では、強烈なキャラクターに圧されて(?)なかなか出番の少ない花音様ではありますが、これから先も張り切ってムチャの数々をやり遂げて欲しいものです。
 
 

■まとめ

ジュエルペットサンシャイン」は、良識やモラルとの豪華な乖離っぷりが楽しいアニメ。故にそこから生まれる笑いのグルーヴがあるんだよね〜なんてことをいつにも増して取り留めもなく感想文に。
ただ、あくまでも現時点での感想なので、このドラマが一体どうなるのか…? に関してはまだまだ未知数ですよね。予め、「卒業」を念頭に置いてストーリーを作っている印象もありますし、今のこのノーモラルな混沌具合から各キャラクターの成長が描かれるのか、それとも笑いが取れればそれでいいじゃん? なノリでこのまま突っ走るのか…その辺も込みで、この先の展開が楽しみですよね「ジュエルペットサンシャイン」。
 
 
 
<関連エントリ>
■ヤンキーっ娘萌えの皆さん! 今すぐ「ジュエルペット サンシャイン」を観るんだ! キッズアニメを観るんだ!
 
<関連URL>
■ジュエルペットサンシャインの5話が割と面白かった(まっつねのアニメとか作画とか)