黒ロンアニメの傑作としてオススメをしたい「夏のあらし!」

 

 
9月6日は、黒髪ロング…「黒ロン」の日らしいです。「水星さん家」の水星さんがそんな世迷言提言を世に向かって熱く放たれておりました。
 
■【募集】黒髪ロング祭2012を開催します!
 
そこで、私も参加をさせていただこうと思ったんですが、本企画のテーマに合うような黒ロンに対する思い入れが…
 
特にありません!新日本プロレスオカダ・カズチカばりの表情で)
 
<オカダ・カズチカ公開練習>

 
こちとら、女の娘の髪の毛は、茶髪とか金髪とかのロング…"染髪ロング"が好きなんじゃー!
黒髪のロングって、自分の中でイマイチパッとしないというか、グッとこないというか…。黒ロン音痴過ぎて、黒ロンって言われて、真っ先に思いつくのがバラモン・シュウバラモン・ケイバラモン兄弟とかだったりするから困ったもんです。お前ら、死んだら地獄に堕ちて、生まれ変わったら蛆虫になるぞー!!
 
<関本大介岡林裕二 vs.バラモン・シュウバラモン・ケイ>

 
♪バ〜ラ〜モンッ! バ〜ラ〜モンッ!
バラモン兄弟の入場曲をプロレス会場で聴いた時の一緒に歌いたくなるパワーは異常!(墨汁ミストで関本大介の顔面を真っ黒に染めながら)
 
ついでに言わせてもらうと、9月6日は「黒ロンの日」って言われても、自分にとってはその日は大好きな白石涼子さん(染髪ロング♪)のバースデーイヴという感慨しかないです。白石さんの誕生日を翌日に控えて、黒ロン娘にうつつを抜かしてる暇なぞ、俺にはないんじゃー!
あと、更についでに言うと、そのまた翌日の9月8日は"東洋の神秘"ザ・グレート・カブキ(黒ロン)の誕生日です! 9月6日〜8日は、「黒ロンの日」→「白石涼子さんの誕生日」→「カブキの誕生日」。うん、完全にカオスだね! BIG DADDY酒場 かぶき うぃず ふぁみりぃ!!(両手でヌンチャクを振り回しつつ、鶴見五郎辺りの顔面を毒霧で緑色に染めながら)
 
<ザ・グレート・カブキ vs. タイガー・ジェット・シン>

 
…とまぁ、そんな感じで染髪ロング好きで、黒髪ロングには今一歩情熱が足りない感じの人間ではあるんですが、ここは水星さんの情熱と愛に敬意を表して&白石涼子さんのバースデーの前祝いとして、私も一本エントリを書いてみたいと思います。黒ロン派と染髪ロング派、相反するアティチュードを持ち、普段はいがみ合っていても、時には手を取り合って協力することも必要! 例えるならば、新日本プロレスUWFの5対5イルミネーションマッチで、アントニオ猪木と敵対をしている上田馬之助(金髪)が助っ人として新日軍に合流し、力を合わせてUWF勢に立ち向かうあの感じです(しかも、敵方の大将である前田日明を道連れに両者失格になるという殊勲賞ものの働き)。
 
そこで、黒ロンをテーマに何を書こうかと考えたんですが…ここは、白石涼子さんのバースデーイヴも兼ねて、白石さんが黒ロンヒロインさんを演じられたアニメ夏のあらし!。この作品のオススメ文をアレやコレやと書かせていただこうかな、と!
本当は、プロレス界の黒ロンスーパースター列伝と称して、黒髪ロングのプロレスラーをアレやコレやと紹介しようかとも思った(高野拳磁とか"ヒットマン"ブレット・ハートとか)のですが、それはアンマリだと思ったので、ここは季節的にもピッタリな「夏のあらし!」にさせてもらうぜ冬木弘道!(理不尽大王
 
 

■「夏のあらし!」大好きです!!

2009年に「夏のあらし!」と「夏のあらし! 〜春夏冬中〜」という二つのタイトル…所謂"分割2クール"という形で制作をされた本作。私、大好きなアニメ作品です!
 
先ず、何が良いって白石涼子さん演じるヒロインの嵐山小夜子さん!
 

 
やっぱり、この娘が抜群に良いんです。えぇ、黒髪ロングさんですよ。それも、青色とか紫とかではなく、本当に真っ黒で、かつ艶やかな黒髪の持ち主さん。
 
自分の女の娘に対する理想のビジュアルっていうのは、染髪ロングで巨乳の娘なんです。このあらしさんと同じく、白石さんが演じられた「にゃんこい!」の住吉加奈子さんなんて、私のまさに理想像! というか、彼女は自分にとって本当に特別な存在。文字通りの「俺の嫁」です(照)。
 
これだけピックアップすると、じゃあ、このアニメの中で自分が一番好きなキャラクターってマスター(染髪ロングで巨乳!)になりそうなものなんですが、そうじゃない。やっぱり、「夏のあらし!」では、あらしさん! アニメや漫画を観ていて、黒ロンの娘さんに対して、自分の好意とか情熱が傾くことってほとんど無いんですけどね。"中の人"の大ファンという前提はあっても、そこにプラスしてやっぱり引き付けられる魅力というのが、あらしさんには…彼女の黒ロンにはあると思うんです。
 
 

■「夏のあらし!」と黒ロン

何でこんなにも嵐さんの黒ロンに魅かれるのかをちょっと考えてみたいと思います。
何といっても、この髪型と髪色が"嵐山小夜子"というキャラクターに非常にマッチをしているということが挙げられますよね。
 
あらしさんは、夏の間だけこの世に現れる幽霊です。パッと見は快活で明るい普通の女の娘ですが、実は幽霊。このミステリアスさと少女としての存在感を表現するのに、黒色のロングというヘアースタイルが非常に印象的な効果を生みだしていると思うんです。
超常的な存在であるけれども、親しみやすい人間性も同居する特異なキャラクター造形。コレが、例えば茶髪だったり、ショートカットだったりしたら、随分と彼女の印象も変わったことでしょう。
 
また、甘酸っぱいボーイ・ミーツ・ガールなコメディ作品という作品性と共に、本作が…特に原作漫画が持つシリアスなドラマ性、テーマにも、この黒髪というデザインが非常に合っている。あらしさんは戦時中の人間ですからね。そのヒストリーとメッセージを表現する為にも、"黒髪"というカラーは避けては通れなかったのでしょう。
 
この辺りの多面性とドラマ性をも"語る"ことができる深さを黒髪に持たせることができたのは、作者である小林尽先生の一流の筆によるところが大きいのかな、と。「School Rumble」でもアレだけの数のキャラクターを描いておきながら、決してキャラクターのビジュアルや内面を被らせることなく、しかも、キチンとドラマとしての幕を閉じてみせた漫画家さんですからね、小林先生は。
 

 
本作のもう一人のヒロインである銀髪の令嬢、カヤさんとのツーショットになった時の黒と銀という色彩のコントラストも素晴らしいです!
また、セーラー服というコスチュームもこの黒ロンと合っていますよね。いみじくも、アニメ版でその主題歌がカヴァーされていた「セーラー服と機関銃」。その主演の薬師丸ひろ子さんはショートカットにセーラー服という組み合わせでしたが、80年代のアイドルらしく、やっぱり黒髪でした。
清潔感とアイドル性がミックスされた「黒髪+セーラー服」という鉄板のタッグ。また、セーラー服以外にも劇中で、あらしさんが度々その姿を披露する和装にもピッタリ合います。
 
キャラクター性、世界観、イメージ、そのどれもが黒髪ロングというヘアースタイルにガッチリとフィットをする女の娘、それが嵐山小夜子ことあらしさん。
それで、声が白石涼子さんなら、成程、自分みたいな黒ロンレーダーが錆びついてしまっている人間でも好きになるハズだと。
 
 

■アニメ版「夏のあらし!」の魅力

最後に、黒髪だけではなく、本作の魅力も語っておきたいと思います。アニメ版の「夏のあらし!」の最大の魅力って、とにかく"楽しい!"ところではないでしょうか?
 
アニメ版では、原作よりも一層ギャグ色が強くなり、ハチャメチャな笑いだったり、シュールな演出の数々が画面の中でこれでもかとオンパレードで繰り広げられます。
勿論、原作漫画が持っていた歴史に対するメッセージ性に真摯に取り組んだエピソードもありますが、アニメではもっと楽しく、もっとポップに…「方舟」という喫茶店に集まった登場人物達の笑いの絶えない日常に、よりフォーカスを当ててストーリーを紡いでいった印象を受けます。
 
で、作っている側とか演じているいらっしゃる声優さんも、凄く楽しんで「夏のあらし!」というアニメを形作っていたんじゃないかと思うんですよ。コレは、勝手に自分が本作に対して持っているイメージなんですけど。
シャフトお得意のパロディーや独特のパースをふんだんに盛り込んだ画面にしても、"タイムワープ"という設定を活かした凝った脚本も、とにかく弾けていて、観る側を楽しませてくれる、そんなイメージ。
 
そういった側面を特に強く感じるのが、劇中での昭和歌謡のカヴァーの数々です。山口百恵甲斐バンドフィンガー5、そしてイモ欣トリオや戸川純といったテクノポップナンバー。
監督の新房昭之監督は、他の作品でも昭和歌謡のカヴァーを主題歌に使用したりしていましたが、そんな監督の趣味と遊び心が非常に強く出ているんじゃないのかなぁ、と。それが、本作のノビノビとした印象に繋がっているんじゃないかと思うんです。
 
それを考えると、新房監督のそういった音楽的趣味が後退し、梶浦由記さんのサウンドが全面に出た「魔法少女まどか☆マギカ」がアレだけヒットして、新房監督の代表作になっているのはちょっとだけ不思議な感じがします。…「コゼットの肖像」がお好きな方は、「馬鹿野郎! アレこそ、新房サウンドだよ!!」って思われるかもしれませんけど…。でも、やっぱり、私の中での新房アニメの音楽っていうのは、「ぱにぽにだっしゅ」の「少女Q」のピコピコしたサウンドであり、「まりあほりっく」のYMOであり、この「夏のあらし!」の昭和歌謡のような楽しくて、ポップな音楽なんです。
 
そういう意味では、「まどマギ」も劇場版ではあのドラマティックな音楽の数々に加えて、キャラクター達が(新房監督がお好きだという)スターボーのカヴァーとかを主題歌でやってくれたら最高だな〜と思うんですけどね。
 
<スターボー / ハートブレイク太陽族>

 
まぁ、絶対ないとは思うんですが。
 
そういった面も含めて、「夏のあらし!」というアニメは私の中で特別な作品なんですよね。黒髪的にも、声優さん的にも、シナリオも演出も、そして音楽も。夏のあらし!」、改めてオススメできるアニメです!!
 
…というわけで、不慣れなりにも、自分なりの黒ロン記事を書いてみました! 本当に黒ロンを愛して止まない人たちの情熱には到底敵わないかもですが、"染髪ロング好き"という嗜好は違えど、同じ女の娘の髪の毛を愛する者として、正々堂々、クリーンファイトを心掛けたつもりです! どうですか、お客さぁ〜〜〜ん!!(アントニオ猪木