Nice boat.ならぬNice zombie. - 「School Days」のゾンビ愛
「さんかれあ」のエントリに絡めて書こう書こうと思いながら、そのままになっていたゾンビネタでエントリを更新!
エグいストーリー展開とショッキングな結末で話題になったアニメ「Scool Days」。実は、あのアニメ、大変にゾンビ愛に満ちた作品だったことを御存知ですか? アニメ「School Days」とゾンビについてのアレやコレやを!
■「School Days」のゾンビネタ
ホラー映画も顔負けのハードコアなストーリー展開で一世を風靡した「School Days」ですが、そのゾンビ愛が爆発しているのが、本作のスピンオフであるOVA「School Days〜マジカルハート☆こころちゃん」。一応、タイトル通り魔法少女モノのパロディ作品なんですが、「School Days」のキャラクターを使って延々特撮ネタが繰り広げられるという珍妙な作品です。
で、このアニメ何故か…。
ゾンビが出てくる! のです。
「魔法少女」「特撮作品」「ゾンビ」という各要素がゴチャ混ぜになったこのミクスチャー感覚! 悪の組織が開発したゾンビ化ガスによって、人々がゾンビ化するというストーリーなのですが、美少女ゲームのアニメ化作品のスピンオフでゾンビを出すエネルギーが凄いです! しかも…
そのゾンビネタが結構凝ってるんです! ゾンビの巣窟に突入する警官とか、ショッピングモールのシャッターの前でゾンビに囲まれるとか、まんまジョージ・A・ロメロのゾンビ映画ですね。ゾンビ映画好きには堪らないシークエンスですよ!
で、そんなゾンビ映画オマージュシーンの中で、一番ツボに入ったのが…。
■やっぱり、皆大好き「サンゲリア」!
「サンゲリア」のパロディがあること!
ジョージ・A・ロメロの「ゾンビ」の大ヒットを受けてイタリアで製作をされた柳の下の二匹目のドジョウ映画「サンゲリア」。「さんかれあ」のタイトルの元ネタにもなっているマカロニーホラーの怪作ですが、ホントにゾンビ好きな人は好きですね、「サンゲリア」。
パロディになっているのは、本作のエンディング。世界がゾンビで埋め尽くされたというバッドエンドの中、橋の上を大挙して移動するゾンビの群れの横を普通に車がビュンビュン走っていくという「お前、それ、メチャクチャ平和な日常風景じゃねぇか!!」という色んな意味で堪らない脱力感満点のラストシーン。本作のテイストを何よりも雄弁に物語る名場面であり、ホラー映画史に残る伝説の迷場面です。
予算の関係とロケ地となったブルックリン橋での撮影許可が降りなかった為、早朝のゲリラ撮影を行ったが故に生まれた「サンゲリア」のこの珍シークエンスですが、「こころちゃん」でもキチンと再現をしてるのが心憎い。ちゃんと、車がゾンビの横を走ってます(笑)。
何でも「School Days」のクリエイターさんである後藤潤二さんが大のゾンビ好きとのことで、こんなゾンビ好き垂涎のシークエンスが生まれたようです。やっぱり、ゾンビ愛故の描写なんですね。「School Days」本編でも「ショーン・オブ・ザ・デッド」の主人公、ショーンにソックリな男子生徒が出てきたりしますよ〜。
ちなみに、「マジカルハート☆こころちゃん」は、ゾンビ映画や特撮作品のパロをやっている他は延々エロネタをやっているという素晴らしい作品です。ギャグorゾンビという潔すぎる二者択一がカッコ良すぎる!
まぁ、こういう唐突なお色気シーンも、B級ホラーの醍醐味ということで(笑)。