教科書とゲ◯と尿失禁 - 「ワタモテ」と「ブラッドラッド」のシンクロニシティ
"シンクロニシティ"というと大袈裟ですが、例えばアニメ、或いは漫画、もしくはラノベ…といった各作品のストーリーやキャラクターに対して偶然、何らかの共通点を見つけ出し、その両者を意識して観てしまうこと、ありませんか？
特にアニメの場合だと、ほぼ同時期に各作品の放映がスタートし、そして最終回を迎える…つまり、放送時期、視聴期間が重なる作品が多い為、こういう偶然による一致、結構多い気がします。その結果、各個人のイメージの中で強い結びつきを持って各作品が並ぶというか…。
今回のエントリでは、そんな偶然が重なった結果、自分の中で妙にイメージを重ねて観てしまった2つのアニメのヒロインの話をアレやコレやと。非常に個人的な感性と主観に基づくエントリですので、共感しづらい部分もあるかと思いますが、私的にとてもおもしろみを感じた部分ですので、最後までお付き合いをいただければ幸いです。
■黒木智子と柳冬実のシンクロニシティ
私の中で何故か並べて観てしまう2つのアニメ、そして、2人のヒロイン…それが「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い！」の"もこっち"こと黒木智子さんと「ブラッドラッド」のヒロインである柳冬実ちゃん！
"喪女"のちょっと痛い日々を描いた日常系コメディと吸血鬼を主役に据えたアクションアニメのどこに共通点が？ というお話だと思うんですが、おもしろいのがこの2人、両者ともアニメの中で「授業中に教科書を机に出していない」というシチュエーションに身を置くシーンがあるんですね。
もこっちの場合は、教科書を家に忘れてしまい、かといって人から借りることもできず…という危機的状況の中で。そして、冬実ちゃんは、魔界で死んでしまい幽霊となって人間界に戻ってくるも既に自分を取り巻く環境は、大きく様変わりをしてしまっていて…というシーンで。お互いに、「授業中にも関わらず教科書がない」という描写が、それぞれのキャラクター、状況を描く上で大きな役割を担っている。
おもしろいのが、もこっちの場合は、教科書を忘れたことを担当教師に気付かれないよう授業中に気配を必死に消し、冬実ちゃんは、教科書が出ていないことに周囲が全く気付かないことを悲しむ…という正反対のアクション、エモーションが描かれていること。偶然にも重なった共時性。同じ「教科書がない」というシチュエーション。でも、そこで描かれているニュアンスは全く異なる。
これは、個人的に妙に印象に残った場面であり、おもしろく思ったシーン。同時期に始まり、そして起こったシンクロニシティ。何だか強く脳裏に焼き付いてしまい、以降、この2人のヒロインを私は並べて観てしまうようになりました。
■更に続くシンクロニシティ！ - 嘔吐と尿失禁
そうやって意識をして観てみると、もこっちと冬実ちゃん。この2人には、他にもいくつかのシンクロニシティが。例えば、この2人、アニメの中で嘔吐をするシーンが出てきます。もこっちも冬実ちゃんも、劇中で同じくゲ◯を吐く。もこっちは、食べ過ぎと人酔いで、そして、冬実ちゃんは人力車の車酔いで。
シチューションに差はあれど、女の娘がゲ◯を吐くというインパクト大なシーン。何故か、最近、多いアニメでの嘔吐シーンですが、この2人はこんなとこまで被っていました。
更に、もこっちと冬実ちゃんは、ゲ◯だけでなく、オシッコを失禁をしかけるシーンがあるという共通点まで！ もこっちの場合は、夜中でネットで怖い話を見て（実際、ちょっと漏らしたらしい）、冬実ちゃんの場合は高所での移動中に恐怖して（こっちは、何とか最後まで堪えた）…とこれまた、状況に差はあれど、ゲ◯と尿失禁。上と下のトラブルに、1クールのTVシリーズの中で同時に悩まされるヒロインも珍しい。しかも、それが2人重なったとなれば、やっぱり意識をして観てしまうものです。
思えば、もこっちと冬実ちゃんは、"薄幸"な上に、"汚れ"な場面も描かれるという共通点がある。不幸で不運であり、ついでに劇中で汚れ仕事まで任される。そんな体当たりヒロインの美しさ。アニメのヒロインとしては、ブルータルな状況におかれながらも、それでも健気に生きていく（冬実ちゃんは、既に死んでいますが…）。そんなところがこの2人の一番の共通点であり、シンクロニシティなのかもしれません。
「ワタモテ」と「ブラッドラッド」。どちらも、先日、最終回も迎えましたが素晴らしいアニメでした。お気に入りの作品だからこそ、結びつけて観てしまうのか？ 2人のヒロインに見出した共時性。願わくば、2作品とも"2期"という形で、再び並び立つところを観てみたいです。
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