『月刊少女野崎くん』主題歌「君じゃなきゃダメみたい」、ファンクなアニソンが素晴らしい!






■この症状が出たら危険信号!「社会人アニメファンあるある」5パターン


「ウレぴあ総研」様にて、記事を書かせていただきました。社会人アニメファン特有の"あるある"。もしよろしければ、ご覧になっていただけると幸いです。


そんなこんなでアニメの話です。


月刊少女野崎くんが毎週おもしろ過ぎて、日曜深夜が物凄い楽しみになっています。スペース☆ダンディ『人生』もありますし、東京での日曜コメディアニメの勢いが凄すぎて、毎週笑わせてもらっているという。


月刊少女野崎くん』は、動画工房の端正でよく動くアニメーションに構成が巧みなギャグがミックスをされていて、もう好きとか嫌いとかを通り越してただただ凄い、そして上手いという印象を受けます。特に、先日放送をされたギャルゲーのエピソードと合コンの予行練習の話が破壊力高過ぎました。アレを観ていると、野崎くんと佐倉ちゃん、あとみこりんの三人だけでも十二分にコメディとして回していけそうな気がするんですが、そこに加えて豪華声優陣が演じる濃いキャラが次々に出てきて、どんだけ贅沢な作品なんだと。


そんな『月刊少女野崎くん』、本編は勿論のこと、オープニング主題歌の「君じゃなきゃダメみたい」が本当に素晴らしい。今回のエントリでは、この曲についてちょっとアレやコレやと書いてみたいと思います。




■「君じゃなきゃダメみたい」のファンク感!

オーイシマサヨシさんが歌う『月刊少女野崎くん』のオープニング曲「君じゃなきゃダメみたい」。自分なんかは、もう一聴した瞬間から「おっ!」と思わされ、今期のアニメ主題歌の中でも特にお気に入りのナンバーになった(もう、CDも予約済み)んですが、この曲の何に一番"引き"があったかというと、ズバリ曲調がファンクなところ


<『月刊少女野崎くん』 / PV>



ギターのカッティング、跳ねる様なベースのリズム、通常のバンドサウンドに加えて、金管楽器やピアノも登場するゴージャスな音の構成、更には分厚いコーラス…と実にファンキーなアニメソングとなっています。


とはいえ、例えば、Funkadelicの様なファンク・ミュージックのオリジネーターたるバンド群が持っていたメロディー、リズムの反復はほとんど見られず、ファンクはファンクでも、もっとグッとポップ・ミュージック、アニメソングに向いている曲だと言えます。


日本では、こういうポップスとしてのファンク、キャッチーで親しみやすいファンクをやっているバンドとして現在進行形のシーンで大活躍をしている在日ファンクがいますし、過去にはSUPER BUTTER DOGという名バンドが存在をしていましたが、この「君じゃなきゃダメみたい」もそれらの楽曲に引けを取らない、ポップスとファンクの良いとこ取りな素晴らしいなんですよ!


在日ファンク / 京都>



SUPER BUTTER DOG / コミュニケーション・ブレイクダンス



あとは、やっぱりこの「君じゃなきゃダメみたい」を聴いていて連想をしたのは、"岡村ちゃん"こと岡村靖幸さんがクリエイトをした楽曲の数々!


岡村靖幸 / ビバナミダ>



月刊少女野崎くん』のオープニング曲は、プリンスから強い影響を受けファンクやディスコを歌謡曲とミックスさせた岡村ちゃんが作るナンバーとも通じるものがあるなと思うんです。現在、『スペース☆ダンディ』主題歌の「ビバナミダ」を歌っている岡村ちゃんですが、こういうファンクを感じさせる楽曲が同時期にアニメで流れているというのもおもしろいところですよね。




■意外と少ない? 正統派のファンクを取り入れたアニメソング




『君じゃなきゃダメみたい』は、ファンクを取り入れたアニソンですが、こういうファンクっぽい曲調のアニソンって沢山ありそうで実は意外に少ない気がします。


というのが、ファンクの影響下にあるアニソンって多くの場合、ミクスチャーロックを経由して誕生したハードロック、ヘヴィメタル的な質感を持ったのミクスチャー系の楽曲(『らき☆すた』の「もってけ! セーラーふく」、『ディーふらぐ!』の「すているめいと!」、『GJ部』の「もうそう★こうかんにっき」などなど)か、ディスコ系のナンバー(『偽物語』の「白銀ディスコ」、『ロザリオとバンパイア CAPU2』オープニング曲、水樹奈々さんの「DISCOTHEQUE」エトセトラエトセトラ…)が中心で、「君じゃなきゃダメみたい」の様な正統派のファンクをポップスに巧みに取り入れた曲って盲点だった気がするんです。だからこそ、自分なんかは最初にあの曲を聴いた瞬間に凄く強いインパクトを受けたんです。


あとは、『プリキュア』関連の楽曲なんかを数多く手掛けた高取ヒデアキさんがファンクなアニソンを幾つか作られていましたが、それらに匹敵する、ミクスチャーロックでもなくディスコでもないファンキーなアニソンとして「君じゃなきゃダメみたい」は非常に良く出来ていると思うんです。


そんなこんなで、今期のアニメ主題歌の中でも特に印象的でお気に入りの一曲となった「君じゃなきゃダメみたい」。また、このファンキーな曲調と恋愛に関する歌詞が『月刊少女野崎くん』のラブコメ感に凄くマッチしていると思うんですよ。人気アニメーターのすしおさんが参加をされたアニメーションも素晴らしいですし、これは本当に素晴らしいオープニングだな、と。




■「君じゃなきゃダメみたい」を作ったオーイシマサヨシさんとは…

ちなみに、本曲を歌いオーイシマサヨシさんは、かつてロックバンド、Sound Scheduleを率いて音楽活動を行っていたミュージシャン(Sound Scheduleは一度解散をするも現在は再結成中。オーイシマサヨシはアニメ主題歌を作る時の別名義で、バンド活動とソロでの活動を並行して行っているそうです)。


Sound Schedule / Live>



Sound Schedule、昔『sakusaku』でよくPVが流れていましたよね。コチラでの活動は、正統派のスリーピース日本語ロックをやっていて、『月刊少女野崎くん』で見られるファンク的な要素は皆無。色んな引き出しを持ってらっしゃるクリエイターさんなんですね〜。