『それゆけまりんちゃん』を観て、おもしろいけど抜けないアダルトアニメについて考える






最近、18歳未満は視聴を出来ないアニメ作品……所謂"アダルトアニメ""エロアニメ"に軽くハマっていまして、時間と金銭的な余裕がある時にちょくちょく観ています。


そこで、今更ながら"名作"との誉高い、おーばりまさみ監督の『それゆけまりんちゃん』を観ました! 大張監督ではありません、おーばり監督のアニメ作品です。


ロックを知るならThe Beatlesだろうし、パンクを知るならSex Pistols、メタルを知るなら先ずはIron Maidenを聴くのがオススメでしょうし、洋画を知るなら先ずはヒッチコック、邦画を知りたいなら黒澤明市川崑監督でしょう……という「とりあえず、そのジャンルを知る為に、先ずは過去の名作を観てみよう!」みたいなライトなノリで観始めたのですが、『それゆけまりんちゃん』全3話、とってもおもしろかったです、ハイ。


同じくアダルトアニメの"名作"でも超神伝説うろつき童子は、グロシーンがあるらしいので未だ観る勇気がない自分にとっては、『まりんちゃん』のエッチでお馬鹿なノリはフィットをしていたようで全話楽しんで観ることが出来ました。


ただ、全話楽しむことは出来たんですが、これが、ビックリすることに下半身はエレクトするものの、最後まで達することは出来ず……つまりは、全く"抜け"なかったんです。観ている間、各1話につき約30分間、己の股間に鎮座するビスケット・オリバをしごき続けたのに……です。


最近、年を取ったせいか、何がちょっとスローペース気味になっている……ぶっちゃけ遅漏気味で悩んでいるとはいえ、これは自分的には結構な驚きでした。そんなこんなで、今回のエントリでは、『それゆけまりんちゃん』にまつわる"イケない"話をアレやコレやと書いてみたいと思います!




■巨乳好きには堪らないキャラクターデザインです!

『それゆけまりんちゃん』を"抜けない"と評しましたが、では、この作品がエロくないかというと、全くそんなことはありません。全3話の間にエッチシーンは豊富にありますし、ゆっけ兄さんのキャラクターデザインによる女の娘達は、お乳もお尻もバインバインで最高!





特に、そのゆっけ兄さんが、作画監督を務めた第1話は、おっぱい的に最高だと思います! まるで鏡餅の如く、ヒロインの右乳と左乳が上下に重なるシーンなんかは如何にも"らしい"なぁ、という私的名場面。巨乳、爆乳に目がないおっぱい好きには、堪らないシークエンスだと思います。


……しかしながら、そんなエロい身体つきをした女の娘が出てきて、エロいことをしまくるにも関わらず、これが何故だか抜けない! その理由をちょっと考えてみたいと思います。




■演出やアニメーションが素晴らし過ぎる!

何で『それゆけまりんちゃん』でイケなかったかって、理由として大きいのが、先ず第一にアニメーションが素晴らし過ぎること! シンプルにアダルトアニメ、エロアニメとしての実用性を求めるには、綺麗な絵やよく動くアニメーション、そして、コミカルな演出……といった、アニメを構成する各要素の完成度が高過ぎて、そっちにばかり気を取られてしまうんです。





例えば、こういったコミカルで可愛らしい演出を使ったシークエンスがあり……





人造人間キカイダー』や『あしたのジョー』といった過去の名作のパロディギャグがあり……





こういう下世話なユーモアや斬新なカメラの使い方なんかもあり……と、"アニメーション"として凄くおもしろい絵があるんです。特に、男性のチャックの向こう側にカメラを置いて、そこから女の娘を映す(つまり、男性器がカメラになっている!)シーンにはビックリ。これなんて、ホントに目から鱗の演出術でした。


ですから、『それゆけまりんちゃん』はアニメとして観てみたら凄く良い作品なんです。逆に言うと、そういう見応えのあるアニメーションや演出があるから、自分なんかはそこに見入ってしまってエロに対する目線が疎かになってしまうという。そうすると、こう……ナニを扱いていても、エロに集中を出来ないからエクスタシーがなかなか得られないわけです。




■製作スタッフさんや出演者さんが豪華過ぎる!

それから、『それゆけまりんちゃん』ちゃんを"抜きアニメ"として観る時に、著しく、こちらのエロに対する集中力を欠くポイントがもう一つ。それっていうのは、製作スタッフさんや出演をされている声優さんが豪華過ぎること!


皆さん、18禁のエロ作品ということで、変名、偽名をエンドクレジットで使用されているんですが、やっぱり、こういう凄いアニメを観た後だと、作ったスタッフさんが気になるわけで……そうすると、思わず色々と調べてしまうわけで……それで、この情報化社会な現代だと、ちょっとWebで検索をしただけで、色々と分かってしまうんですよ、『それゆけまりんちゃん』を作ったスタッフさんのことについても! この辺も、エロに集中を出来なくなる原因で、もう、エロに対する熱量がどっか行っちゃってイチアニメファンに戻っちゃうんです。あ〜あの人がコレ作ってるんだ〜、あのアニメーターさんがこの絵を描かれるんだ〜みたいな。


これが、更に、声優さんのケースとなると、例え変名を使ったところで、声優ファンとしては、もう声を聴いただけで誰が誰だか分かってしまうという……。というか、この『それゆけまりんちゃん』。出演をしている声優さんの声がそのまま過ぎるよ!





もう、◯木◯彦さん演じるマッドサイエンティストがいきなり現れて、ヒロインにセックスの指南をした後、これまた唐突に去っていくシーンとか、それだけで延々笑えます! ギャグアニメとして観たら、もうトンデモない位、レベルが高いことをやっているんです『それゆけまりんちゃん』は。しかし、それ故に、エロに対する集中力が削がれるのです、おもしろ過ぎて……。


あと、「知り合いが描いたエロ絵は抜けない」みたいなのと同じで、テレビアニメでいつも観ているスタッフさんや、いつもその声を聴いている声優さんが出演をされているエロメディアって微妙に抜きづらい気もします。『まりんちゃん』の博士なんて、声を聴く度に碇ゲ◯ドウが頭の中を過っていくんだもの……。それで、女性声優さんとかが喘ぎ声とか上げていても、ちょっと抜きづらいよ!




■最後に

そんなこんなで、今回はアダルトアニメの傑作であり怪作『それゆけまりんちゃん』についてアレコレ書いてみました。


何度も繰り返して書いている様に、『まりんちゃん』はアニメとしては抜群におもしろいんです。だけど、抜けない……という凄いアダルトアニメで、この辺の"おもしろさ"と"エロさ"のバランス感覚について色々と考えさせられた一本でした。キャラデザは、巨乳好きの自分にとっては本当に最高なんですが……。OVA闘神伝のソフィア姐さんの爆乳とか超人学園ゴウカイザー』で、巨乳、爆乳好きの下地を作られた人間としては、絶対に最高のオカズになるかと思ったのに……。とはいえ、アニメとしての見どころは一杯あったので、次は、同監督の『エンジェルブレイドにも挑戦をしてみようと思います!




■おまけ

格闘技ファンな自分としては、PRIDEのナレーションでお馴染みの◯木◯彦さんが、リングアナの役をやっているのが物凄いツボでした。あの"いい声"で「精子早抜きグランプリ」とか言うんですよ! 馬鹿だな〜最高です!!