成年漫画雑誌「COMIC阿口云」の変な読者プレゼントのセンスを考える

tunderealrovski2010-01-21

 

 
ヒット出版から発行されている成年漫画雑誌「COMIC阿口云師走の翁先生やゴージャス宝田先生のようなベテラン作家さんから、井上よしひさ先生や鈴木狂太郎先生のような個性派の成年漫画家さん、岡田コウ先生や魔訶不思議先生のようなロリ系漫画を描かれている作家さんまで掲載作品が非常にバランスよく揃っていて、自分も愛読誌の一つだったりするんですが、この「COMIC阿口云」、読者プレゼントでたま〜に変なものが提供されていることに皆さんお気づきでしょうか?
 
 

■「COMIC阿口云」の変な読者プレゼント

例えば、昨年の7月号に出ていた読者プレゼント。
 

<「COMIC阿口云」2009年7月号(ヒット出版) P.505>
 
20世紀少年全巻セット」(提供:編集部/三好)
 
とか、それは小学館の漫画じゃん! アンタのとこの漫画じゃないじゃん! っていう。他出版社の漫画を読者プレゼントとして提供するとかアリなんでしょうか? しかも、編集部の方からの提供品って…。多分、コレ編集者さんが普通に読み飽きたヤツですよね、きっと…。これは、もうプレゼントというか、ただ単に編集者さん家の本棚の在庫整理なんじゃ…。
 
コレと似たような感じで、
 

<2009年8月号 P.485>
 
ROOKIES-卒業-」スタジアム目覚まし時計 ※「セブンイレブンのクジで当てました」(提供:編集部/登)
 
なんてのも、もう適当感がヒシヒシと出ていて凄まじいです。恐らくは、お昼ごはんだか休憩だかでコンビニに行って、そこで引いたクジで当たったものを堂々と「読者プレゼント」として誌面に出しちゃった感がアリアリ。コンビニの景品(しかも、明らかにいらないヤツ)を読者に押し付けるなよ〜。
 
あとは、
 

<2009年6月号 P.4>
 
忍者フィギュア ※アメリカ人は色々なめてやがるな…というお土産品
 
とか、アメリカが云々以前に、誰かが買ってきた海外のゆる〜いお土産を、これまた読者プレゼントとして提供する編集者さんのアシッドなセンスがファンには堪りません。だから、それはただ単にアンタがいらないだけでしょ! 机の上の整理でしょ!?
しかも、これ何が凄いって、この「COMIC阿口云 2009年6月号」って、創刊13周年の記念号だったんですよね。おめでたい号なんだから、読者プレゼントも真面目にやりましょうよ! …色々なめてやがるな。
 
そんな「変」なプレゼントが続く「COMIC阿口云」の中でも、一際「キていた」プレゼントがコレ!
 

<2009年9月号 P.453>
 
裸エプロンセット(エプロン・パンティー他) 使用済みかどうかは秘密(提供:編集部/松)
 
…絶句。ここまでクルと、軽くサイコ・電波系の匂いすらしてくるのは自分だけでしょうか? もう、何ていうか…気持ち悪ぃよ!
 
 

■「COMIC阿口云」のラフでゆる〜いユーモア

普通、成年漫画雑誌の読者プレゼントって、掲載作家さんが描いた同人誌や単行本、作家さんの直筆サイン、美少女ゲーム…といった辺りがスタンダードだと思うのですが、「阿口云」って上記のような脱臼感覚に溢れた妙なセンスを発揮するんですよね。
 

<2008年12月号 P.412 , 2009年1・2月合併号 P.494>
 
以前は読者提供の品物を読者プレゼントに用意したりとか(何だ、この二重に入り組んだ構造…)、読者に愛されているのを感じさせるのと同時に、脱力感一杯の品物をプレゼントとして提供していたりもしましたし、この辺りのラフでゆる〜いユーモア感覚と、「ちょっと他とは変わったことをやってやろう」というおもしろスピリッツは、そのまま「阿口云」という漫画雑誌の傾向をそのまま端的に表しているようでもあります。
 
最近は、上記のような「バカ系アイテム」が登場することも少なくなり、愛読者の一人として寂しい限りなのですが、またこういうツッコミどころ満載のアイテムを読者プレゼントとして押し付けてきて欲しいな、と思います。うん、大好きです「COMIC阿口云」。
 
 
 
<関連エントリ>
■エロ漫画雑誌のユニーク過ぎる読者プレゼントと廣田眞胤先生を考える
■とある漫画家さんの大人気なさ過ぎる行動を考える