MAGMA'09 @ 横浜ベイホールに行ってきました!

 

 
先週の日曜日、横浜で行われたイベント「MAGMA'09」で、DischargeThe Exploited、そしてGBHを観てきました!
 
昔は、パンクラスの最後の横浜ベイNKホール興行*1とか、埼玉スーパーアリーナにIRON MAIDENやPRIDEを観に行ったり、FUJI ROCKだったりと、ちょいちょい他県にも足を運んでイベントやライブに出かけていたものですが、最近はなかなか時間も取れなくなっていたため、県境を越えてイベントを観に行くのなんて本当に久しぶりで、会場へ向う長い道中の間ずっとドキドキしっ放しでした(笑)。
 
横浜ベイホールの入り口ではボディーチェックがあり、外人さんのセキュリティーに、途中の本屋で購入したガンガンJOKER」の表紙をバッチリ見られるという屈辱を味わったものの、なんとか無事に会場入り。
いや、ハードコアのライブにオタク系の漫画雑誌を持ち込む私もどうかと思うけど、あそこまで徹底的に鞄の中を調べなくても良さそうなもんだと思うんだ…。
 

 
 

■鉄アレイ

この日は、仕事を終えてから横浜に駆けつけたため、開演時間をとっくに過ぎてからの途中入場だったのですが、Discharge、The Exploited、GBHのUKハードコア勢の他に、自分的に目玉だった鉄アレイの出演時間に間に合ったのが嬉しかったですね。いや〜、我ながら、仕事を終わらせてからのアノ時間配分は見事でした。あたし、完璧!(by キュアベリー)って感じでした。
 
ひっさびさに観た鉄アレイのライブは、やっぱりカッコ良くて、もう単純にパンクファンの血がたぎってしょうがなかったです! ちなみに、鉄アレイのヴォーカルであるブタマンさんの実弟全日本プロレス所属のプロレスラー、小島聡選手。弟さんと同様に屈強な血が流れているためか、所謂「ジャパコア」勢の中でも一際音にパワーがあるバンドだと思うんですよね、鉄アレイって。
そういえば昔、小島選手がチャンピオンになった時に、家族と一緒にインタビューを受けるという企画がプロレス雑誌に掲載されたことがあったのですが、あの時の実直で優しそうなご両親と憧れのプロレスラーとパンクスが一枚の写真に並んで写っている光景はシュール以外の何物でもなかったです…。
 
 

■Discharge

鉄アレイで高揚が完全に出来上がった後は、待ちに待ったUKハードコア勢の登場。先ず、先陣を切ったのはDishcarge!
キャルのいないDischargeって、どんなもんなんだろう? と全く想像がつかなかったのですが、現在のヴォーカルであるラット(ですよね? 確か)もかなり頑張っていて、一曲目が流れた瞬間「あ、やっぱDishcargeや!」と思わせてくれる勢いがバンドにあり非常に感慨深かったです。ラット、かなり体型は太めでしたけど(笑)。
「Protest And Survive」や「Decontrol」といった名曲たちを生で聴きながら改めて思ったのが、やっぱりDishcargeは異形のパンクバンドだなぁってことでした。
あの、尋常じゃないスピードのドラミングとノイジーなギター、マシンガンのように言葉を吐き出すヴォーカルスタイルやアウトロがなく突然終わる曲展開は、パンクのスピードが加速を重ね極限にまで達した(ファストコアとかグラインドコアみたいな)現代においても、十分な革新性とスリルを持ち合わせているのだなと再認識をした次第です。
やっぱ、凄いや、Dishcargeは。
 
 

■The Exploited

二番手に登場をしたのは、The Exploited!
学生時代にアルバムを聴き狂っていたDishcargeやGBHと違い、エクスプロイテッドは「Punks Not Dead」一枚しか聴いたことがない上に、Dishcargeのシリアスで張り詰めた空気やGBHのヤサグレたロックンロールが好きだった自分は、正直その良さが分からず、それ程好きなバンドではありませんでした。で、今回のライブでも余り期待をしていなかったのですが…。
 
いや、エクスプロイテッド。生で観たら、尋常じゃないくらいにカッコ良かったです!
 
まず、何よりヴォーカルのワッティー。もう、アイツが、あの真っ赤なトロージャンヘアーでステージに出てくる訳ですよ! むか〜し、地元のレコード屋で買った変なパンクのブートのビデオ(D.R.IとかMinor Threatとか、アメリカのハードコアバンドのオムニバスビデオなんだけど、何故かエクスプロイテッドとシド・ヴィシャスのライブ映像も入ってた)で観た姿のまんま! アンタ、今いくつだよ!
「Punks Not Dead」や「Fuck the USA」といった代表曲が盛り上がるのは勿論のこと、中期〜近年の曲(多分…)も凄まじい破壊力と熱狂を生むパワーがあって、メチャクチャ良かったですね〜。特にドラムが凄くて、もうドラムっていうよりは「太鼓」って感じ。どの曲も、問答無用でアドレナリンが出てくるビートとリズムが暴れまくっていて、いや〜興奮しまくりでした!
 
アルバム「Punks Not Dead」収録曲で、何故かアノ桃井はるこもカヴァーしたUKハードコアの名(迷)曲「Sex and Violence」では、DischargeやGBHのメンバーもステージに招いて全員で大合唱。
超ベテランのパンクス達が揃いも揃って年甲斐もなく「セ〜ックス、ア〜ンド、ヴァイオレンス!!」という中学生レベルの頭の悪〜い歌詞を熱唱する姿は、最高に馬鹿馬鹿しくて、でもカッコ良かったです。
 

 
 

■GBH

ホント、正直観る前は割りとどうでも良かったのに、The Exploitedのライブがこの日一番くらいに良くて…。
 
でね、
 
そんな良いモン観た後は、お酒がすすむ訳ですよ。
しかも、暴れまくってフラフラになっているので尚更のこと。で、トリのGBHのステージが始まる前のセット転換中に、アルコールをガンガン呷っていたら…。
 
尋常じゃないくらいに酔っ払いました。
 
で、物凄い楽しみにしていたGBHのライブだったのに、いざ始まったらステージの後方でDexys Midnight Runnersのアルバムジャケみたいな感じでヘタリこんでしまい
 
Too-Rye-Ay

Too-Rye-Ay

 
GBHのステージはフラフラになりながら観ていたのですが、遂にはそれすらもかなわなくなった挙句に、ホールを出てトイレの個室でグッタリ。「City Baby Attack By Rats」や「City Baby's Revenge」「Give Me Fire」といった名曲たちが遠くで流れているのを、便器に顔を突っ込んだ状態で聴いているという、半端じゃなく悲しい事態に陥っていました。…まぁ、結局リバースはしませんでしたけど。
 

 
しばらくしたら、ちょっとアルコールが抜けたので再びホールへ。私の好きな「Sick Boy」と、アンコールで「No Survivor」*2が聴けたのがせめてもの救いでした…。
あ〜GBH、万全な状態で堪能したかったなぁ(泣)。まぁ、100パーセントどころか、120パーセント自分が悪いんですけど…。
 
 

■まとめ

イベント自体は、タイムテーブルが無かったり(なので、知らないバンドが演奏していると、常時「アンタ、誰?」状態)、バックステージで海外バンドと日本のバンドの間で扱いに差があったり…といったことがあったらしく、正直「?」な部分もあったのですが、海外からのゲストバンドと、彼らをリスペクトして集まったジャパニーズパンクスは皆最高で、非常にエキサイティングな時間を過ごすことができました。
 
Dischargeの「Hear Nothing, See Nothing, Say Nothing」やGBHの「シティベイビーの悲劇」といった名盤を繰り返し繰り返し幾度となく聴いては、自分が生まれる以前に遠い異国の地で起こったポストパンク、ハードコアパンクのムーブメントに思いを馳せることしか出来ずに悶々としていたアノ頃の自分に、
 
「でも、お前は十数年後に、そいつ等の姿を生で目撃できるぜ!!」
 
って伝えにいきたいですよ。
…なんて、ことを帰宅後に録画予約していた「フレッシュプリキュア」と「ジュエルペット」を見ながら思いました(笑)。

*1:メインは、近藤有己 VS. エヴァンゲリスタ・サイボーグ戦。

*2:Pro-Wrestling Noah所属のプロレスラー、本田多聞の入場曲。