エロ漫画雑誌の表紙イラストについてアレやコレやと語ってみよう!

tunderealrovski2010-02-12

 

<コミックメガストアH 2010年3月号 (コアマガジン)>
 
多忙のために久々の更新になってしまい申し訳ありません! 前回のエントリから、結構な日にちが開いてしまった為に自分の中でBLOGの書き方を忘れてしまった感すらあるのですが、その辺りのカンを取り戻すべく大好きなエロ漫画の話をしたいと思います。
そんなわけで、今回のエントリのテーマは「エロ漫画の表紙」について色々と語らせていただきます。
 
 

■成年漫画雑誌における表紙の特徴

現在では、本屋さんや漫画専門店に行くと、さまざまなエロ漫画雑誌を目にすることができるわけですが、その表紙は大雑把に二つの種類に分けることができると思います。
「表紙を描くイラストレーターさんが決まっているエロ漫画雑誌」「決まっていないエロ漫画雑誌」です。
 


 
上の画像は茜新社のエロ漫画雑誌COMIC天魔の手元にある直近の3号ですが、この漫画雑誌の表紙は、うるしら原智志先生がずっと描かれています。
エロ漫画雑誌は、一般の少年誌や青年漫画雑誌と比べて連載作が少ない上に、毎号漫画家さんの顔ぶれも変化するため、特定の作家さんを毎号表紙に起用することで雑誌に統一感を持たせるという工夫が行われているのでしょう。
 

<コミックメガストア 2009年4月号 (コアマガジン) , コミック桃姫 2010年1月号 (富士美出版) , COMIC LO 2009年6月号 (茜新社)>
 
他にも、コアマガジンコミックメガストアなら西E田先生、富士美出版「桃姫」ならば本田直樹先生、茜新社「LO」ならば、たかみち先生…といった具合に、各雑誌によって表紙を描かれるイラストレーター・漫画家さんは固定で決まっている場合が多いです。
 
一方で、表紙に登場をするイラストレーター・漫画家の先生方の顔ぶれが月によって変わるエロ漫画雑誌もあります。
 
 

■「コミックメガストアH」 その表紙の変化

例えば、「コミックメガストア」の姉妹紙であるコミックメガストアH」なんかがそうです。
メガストアH」も、以前は大槍葦人先生が表紙をずっと描かれていたのですが、
 

<コミックメガストアH 2009年5、6、7月号 (コアマガジン)>
 
2009年の8月号から雑誌がリニューアルされ、誌名のロゴやデザインが変更されると共に、表紙に登場する作家さんも月毎に変化するスタイルとなりました。
 

<コミックメガストアH 2009年8、9、10、11、12月号 , 2010年1月号 (コアマガジン)>
 
リニューアル後、半年分の「メガストアH」の表紙です。
厘京太郎先生、キリヤマ太一先生、松本ドリル研究所先生、先走☆汁先生…という有名作家さんによる直情的でエロチックなイラストが雑誌の表紙を飾っています。
こうして並べて見てみると、イラストのタッチの変化によって雑誌自体のイメージも結構変わってくるのが分かりますね。
 
 

■「メガストアH」とは真逆の方向転換をした「阿口云

メガストアH」のように表紙イラストを担当される作家さんが毎号変わるという方向性にシフトチェンジをしたエロ漫画雑誌もあれば、その逆もまた真なり。
ヒット出版社阿口云は、以前は高岡基文先生、師走の翁先生、幸田朋広先生…と、阿口云作家陣によって毎号コロコロと楽しく変わる表紙が目印だったのですが、
 


 
2009年の8月号からは、深崎暮人先生が表紙イラストを毎月担当されています。
 


 
深崎先生が表紙を描くようになってからの新生「阿口云」の直近3冊です。やっぱり、同じ作家さんが表紙を描くと雑誌に統一感が生まれて安心感がありますよね。
ただ、深崎先生のイラストも毎回、女の娘がエロ可愛くて勿論素晴らしいのですが、個人的には「阿口云」は毎月表紙を飾る漫画家さんが変わる感じが大好きだったので、ちょっぴり寂しくもあります…。
 
この辺りの好みは人ぞれぞれだと思いますが、雑誌によって表紙の変遷が色々とあるのは面白いところです。
 
 

ティーアイネット系エロ漫画雑誌の表紙

月によって表紙イラストを描く漫画家さんが変わるエロ漫画雑誌といえば、ティーアイネットの雑誌もそうですよね。
 


 
MUJINの表紙は、狩野ハスミ先生、中村錦先生、そして世徒ゆうき先生といった漫画家さんたちによる官能的で艶っぽいイラストが特徴。
表紙のイラストは前述した漫画家さんたちによって大枠で固定されており、毎号表紙を描く作家さんは違えど統一感がありますが、たまにしなま先生のようにタッチや作風が全く違う漫画家さんが起用されることもあるので目が離せません。
 


 
また、これが「MUJIN」の姉妹誌である「BUSTER COMIC」になると作家さんの顔ぶれも大きく異なり、養酒オヘペ先生やZUKI樹先生、板場広し先生といった、「MUJIN」のアダルトな艶っぽさに比べると、よりポップな美少女イラストが表紙を飾ることになります。
 
同じ出版社でも、雑誌によってこうした変化を見ていくのもなかなかに興味深いものがあります。ティーアイネットから発行元を譲り受けたクロエ出版「COMIC真激」も毎月表紙の作家さんが変わるので、個人的にティーアイ系列のエロ漫画雑誌の表紙を見るのは楽しくて大好きですね。
 
 

■コンビニ売りのエロ漫画雑誌の場合

ここまでで紹介をさせていただいたような書店・漫画専門店売りのエロ漫画雑誌だけでなく、コンビニ売りの中綴じ雑誌の表紙もそれぞれの特徴が出ていて面白いところです。
基本的には「ポプリクラブ」トモセシュンサク先生や、ペンギンクラブ澤野明先生のように、やはりこの辺りの雑誌も表紙のイラストレーター・漫画家さんは固定で雑誌のイメージに統一性を持たせている場合が多いのですが、ワニマガジンのエロ漫画雑誌のように表紙に登場する漫画家さんが毎回変わる雑誌もありますし、村田蓮爾先生以前、以降のCOMIC快楽天のように、表紙の変化によって掲載作品の方向性や雑誌のカラー自体も変わったエロ漫画誌もありますので、その違いを細かく見ていくのも面白いと思います。
 


 
最近だと、メガストア体制での「COMIC HOT MiLK」は、結構表紙の作家さんが変化をしていて楽しいですよね。「ホットミルク = 石恵先生」というイメージを抱かれいる成年漫画ファンも多いと思いますが、他にも東雲太郎先生やINAZUMA先生といった漫画家さんが表紙に登場をしていて毎号の表紙を見るのがちょっとした楽しみだったりします。
 
 

■まとめ

こんな感じで徒然とエロ漫画雑誌の表紙について書いてみましたが、表紙イラストの作家さんを固定するか否かというのは、その雑誌のカラーや方向性がハッキリと分かれるところでイチエロ漫画ファンとして非常に興味深く思います。
個人的には、前者だと雑誌のイメージやデザインに統一感が出て、他の雑誌よりも判別がしやすく書店なんかでも見つけやすい。対して後者の場合は、コロコロと表紙のイラストが変化することで賑々しくチアフルな雰囲気が形作られ、その変遷を見ているだけでも楽しい…という印象を受けます。
好みは人によって異なると思いますが、私は後者の方が好きですね〜。ただ、どちらの場合も表紙に描かれている可愛い女の娘に惹かれて買うも、思いっきりハズレを引いてしまった時のやるせなさは同じだなぁ、と思います…。
 
 
 
<関連エントリ>
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