ヤングアニマルDensiで連載中の「うしろのぼたんさん」がおもしろい!






ちょっと気になるWebコミックがあったので、その感想文でエントリを簡易更新。




■「うしろのぼたんさん」…良いです!

とことんアナログ人間なので、それがアマチュアの作品であれ商業ベースの作品であれ、Webコミックというものに触れる機会が余りないのだけれど、今日ふとしたきっかけでヤングアニマルWebコミック媒体であるヤングアニマルDensi」で連載中の「うしろのぼたんさん」を知った。


で、この「うしろのぼたんさん」という漫画がとにかくおもしろい。本日、最新話の第3話が公開をされていて、慣れない「Webブラウジングで漫画を読む」という作業に四苦八苦しながらも1話から3話迄を一気読みしてしまった。


「うしろのぼたんさん」は、霊感がある中学生男子の主人公の元に巨乳で天然で、しかも可愛い女の娘の幽霊、ぼたんさんがやってきたことから始まるドタバタ騒動を描いたコメディ作品だ。作画は、激烈エロコメユリア100式を世に送り出した萩尾ノブト先生。萩尾先生が絵を担当しているのだから、前述した"ドタバタ騒動"というのも、完全にエロ、お色気方面にハンドルを振り切っている。


とにかく、ぼたんさんはエッチな幽霊(色情霊?)で、あの手この手で自分の姿を主人公に見てもらおうと性的なアプローチを仕掛けてくる。おっぱいポロリにパンチラ、コスプレ姿での誘惑にストリップ…などなど。幽霊は相手にしたくないものの、それでも健全な中学生男子として、やっぱり女の娘の身体のことが気になって仕方がない(萩尾先生お得意の勃起描写は今作でも健在!)主人公がぼたんさんに翻弄され続ける姿がおもしろおかしく描かれているのだけれど、その様というのは正に"お色気コメディ"の姿そのものである。




■作品内に漂う、絶妙な"童貞マインド"!

とにかく、"エッチで可愛い女の娘に振り回され続ける男の子"を描かせると抜群に上手い萩尾先生だけれど、この「うしろのぼたんさん」でも、そのポップかつパワフルで艶っぽい画風は、やはり切れ味鋭し。一方で、「ユリア100式」では、もっとストレートでドギツイ下ネタ、エロネタを連発していたけれども、今作では原作者さんが違うこともあってか、主人公も男子中学生となり、健全なる"お色気"のテリトリー内でエロにブレーキが掛かっているという「ユリア100式」との相違点も見ることができる。


とはいえ、そこは「ユリア100式」という怪作を手掛けた萩尾先生。そのエロに対するバランス感覚は絶妙だ。思えば、「ユリア100式」でもアレだけドストレートなエロ(とプロレスネタ)を漫画の中で描きながらも、その内容というのはオーラルセックスと風俗やAV等のアダルト産業的なプレイによる前戯ネタがほとんどで、肝心要の"本番"に関しては凄まじく慎重…というか、絶妙にそれを避けながら下ネタとエロギャグを構築していたという印象がある。つまりは、どれだけあけすけに性の世界を描こうとも、その根底には永遠の"童貞マインド"が存在をしていたように思うのだ。


その童貞マインドは、この「うしろのぼたんさん」でも鮮烈な輝きを放っていて、"おっぱいポロリ"などのオールドスクールなお色気描写をふんだんに盛り込みつつも、決して一線は越さないし、やり過ぎない、我慢汁止まりの清く正しい"お色気コメディ"となっている。


個人的に、この辺のバランス感覚は物凄く気持ちが良いし、凄く安心をして読むことが出来る。こういう変に構えることなく、リラックスしてただただ可愛い女の娘やおっぱいを眺めることが出来る漫画というのは自分にとって貴重だし、そういう意味では"いつでもどこでもデバイスさえあればアクセス出来る"Web媒体という表現方法も本作にはフィットしているのかな、と思うのだった。勿論、紙媒体で単行本が出版されれば購入をするという大前提の上で…だけれども。


それにしても、本作で原作を務めるSOW先生の本業はライトノベル作家…とのことだけれど、この方も物凄く良い童貞マインドの持ち主なのではないかなぁと読んでいてシミジミと思いました。「うしろのぼたんさん」、オススメです。






<関連URL>
■うしろのぼたんさん(ヤングアニマルDensi)
■スケベな物語が好きです エロさの度合い分類「サービス→スケベ→ポルノ」(karimikarimi)