アニメ、漫画、プロレス…様々なカルチャーをパロディにしちゃうAVレビュー誌「TENGU」のススメ!

 

<株式会社ジーオーティー刊 2011年7月号>
 
え! 浜崎りお引退ってマジ!?(テンションダダ下がり↓↓↓)
 
■ご報告があります!! (浜崎りおオフィシャルブログ)
 
割と久々の更新であるにも関わらず、お気に入りのTSUTAYAで暖簾をくぐって借りる系の不思議なDVD」に専門に出演されている女優さんの引退報道から始まった拙BLOG。自分でもビックリするくらい相変わらずです!
 
しかし、ハマリオが引退とは…TSUTAYAでモザイク多めの不思議DVDをレンタルする時、「何を借りるか、迷った時には浜崎りお!」を実践し、素敵なナイトライフを送ってきた小生は、これから一体どうすれば…。
ん? 浜崎りお知りません? そんな三次元のエロにイマイチ興味ナッシングなアニメ・漫画ファンでも、TMAマクロスFパロAVでシェリル・ノームのコスプレをしてた人といえばピンとくるハズ! あの人ですよ、あの人!!
 
…ま、個人的にはTMA浜崎りおと言えば、単独で出てたコスプレもののコスプレイヤーっていう一本が小生は好きで好きで…///。りおタンがギルティギアのディズィーとかヴァンパイアのモリガンのコスプレをして、モザイク多めのアクションシーンを連発するという最高のDVDなんですが、そこでのサムスピのいろはコスがエロいのなんのって…メッチャエロいコスチュームを着て、あの巨乳をアピールしながらの電マ…(浜崎りおについて語ると異常に話が長くなる&BLOGの運営元に怒られそうなので大幅に中略)。
 
そんなハマリオも引退か…こんなに悲しくて残念な引退は、全日本プロレスでの荒谷望誉(小生の中で、最高のコミカルレスラー!)の引退以来じゃわ!
 
そんなハマリオ大好き、モザイクだらけのファンタスティックなDVD大好きな小生は、以前、こんなエントリを拙BLOGに書かせていただきました。
 
■AVレビュー雑誌「TENGU」のパロディが何かもー色々とヒド過ぎる
 
株式会社ジーティーオーさんから出版されているモザイク多めのナイスDVD専門誌「TENGU」のパロディセンスの一端をここではご紹介させていただいたわけですが、正直、これだけでは「TENGU」の素晴らしさを伝えきれない&正直、前回は笑いに走り過ぎた! ので、今回はもうちょっとディープに、この「TENGU」という雑誌の魅力をアレやコレやと語ってみたいと思います!
 
お前、どんだけモザイク濃いめ(セル版だと若干薄め)のDVDが好きやねん! という感じですが、大丈夫! 武藤クレアが大分好きな程度だ! そんな感じで、今回もギリギリの線でエントリ更新イクぜ、ドンとこいアカウント削除!! 西條るり!!!(Mカップ
 
 

■相変わらずキレてるぜ! な「TENGU」のパロディネタ

前回、ご紹介をした通り、アニメなんかのオタク系パロを誌面で展開する「TENGU」ではありますが(また、そのセンスが毎回オモシロい!)、それに続いて漫画系のパロディもいくつかご紹介。また、そのネタ元のチョイスが何ともいい味を出してるんですよ!
  

<2011年1月号 P.76>
 
森田まさのり先生の漫才青春漫画「べしゃり暮らし」パロでのフェ●チオ特集、「ぶしゃり暮らし」とか、
 

<2011年4月号 P.114>
 
福満しげゆきうちの妻ってどうでしょう?」を文字った人妻モノの特集企画「よその妻ってどうでしょう?」
 

<2011年2月号 P.134>
 
ドラマ化、そして映画化もされる久保ミツロウ先生の大人気恋愛漫画モテキ」をパロったレズもの特集「レズキ」などなど、漫画ネタに関しても相変わらずのトバしっぷりと抜群のセンスで、読者であるAVファンにギュンギュンに迫ってくる「TENGU」なんですが、まぁ、何というかこの辺のパロディ感覚に関しては、もう安定感抜群ですよね。「モテ」と「レズ」って最早音が全く合っていない気がするんでけど、そんな力技のパロディも許されちゃうのが「TENGU」の凄さ!
 
また、おもしろいのが元ネタの選球眼ですよね。「べしゃり暮らし」「うちの妻」「モテキ」って、割と"漫画が好きな人"(ネットとかだと"漫画読み"なんて呼ばれるような)が好きな漫画じゃないですか。「このマンガがすごい!」系のセレクションというか。
勿論、前回紹介した「まど☆マギ」とか、もっとキャッチーでタイムリーなパロディもあるんですが、こういうちょっと渋めのネタも出てくるという、この辺りのセンス。何よりも、この雑誌を作っている人たちが漫画やアニメが大好きなんだろうな〜というのが伝わってきます。
 
そんな"こだわり"を感じさせてくれる「TENGU」なんですが、何よりも強いこだわりが誌面を通じて伝わってくるのが、プロレスネタの数々です。
 
 

■異常に濃いぞ! 「TENGU」のプロレスネタの数々!!

そう! 「TENGU」では、何気にプロレスネタも多いんです! 例えば、以下に紹介するのは2011年6月号に掲載をされた痴女モノAVを紹介する企画コーナーなんですが、
 

<2011年6月号 P.123>
 

<2011年6月号 P.124>
 
「ギャル制圧でAV界に非常ベル!」「定番痴女じゃ明るい未来が見えません!」「ハメる前から負けを考える馬鹿いるかよ!」「痴女界のナウ&ニューリーダー軍が結託!」とプロレスのヒストリーに刻まれてきた名言やキーワードを元ネタにした超刺激的なコピーが誌面に乱舞しています。
 
ちなみに、それぞれの元ネタは、83年に長州力が新日のゴタゴタに対して言い放った名台詞「プロレス界には非常ベルが鳴っている」、武藤敬司を始めとする人気選手の大量離脱によって低迷期に突入しようとしていたリングで、アントニオ猪木に行く末を問いかけられた鈴木健想(現:KENSO)の「僕は明るい未来が見えません!」、
 

 
東京ドーム大会のメインイベントで坂口征二と組み、蝶野正洋橋本真也という若い世代の挑戦を受けることになった猪木がアナウンサーに「もし(下の世代に)負けた場合は、コレは"勝負は時の運"ということでは済まないと思いますが…」という問い掛けられ(つまり、猪木のプロレスラーとしての衰えを指摘し、当時噂になっていた引退について暗に問い掛けた)、キレた猪木がアナウンサーにビンタをしながら叫んだ「出る前に負けること考える馬鹿いるかよ!」
 

 
「ナウ&ニューリーダー」は、猪木、坂口ら現在進行形のスターレスラーと、長州力藤波辰爾前田日明スーパーストロングマシンの軍団抗争&世代闘争を評した"ナウ・リーダー""ニュー・リーダー"のパロディですね。プロレスファンには堪らないプロレスネタの数々! 誌面のデザインも東スポチックな構成とカラーリングになっていて、もう「分かってる」感がアリアリです。
 
この痴女企画には、他にもやたらとプロレスネタが使われていて…。
 

<2011年6月号 P.125>
 
これまた、アントニオ猪木の名台詞「いつ何時、誰の挑戦でも受ける!」をパロった「いつ何時、どんな淫乱でも受ける!」
 

<2011年6月号 P.124>
 
女子プロレスラー豊田真奈美の異名である"飛翔天女"ならぬ"飛翔淫女"に、小島聡の決め台詞「イッちゃうぞ! 馬鹿野郎!!」をシモネタ方面に再構築した「白目剥いてイッちゃうぞバカヤロー!」
 

<2011年6月号 P.127>
 
プロレスリンZERO-ONE旗揚げ戦において、メインに出場した三沢光晴が、橋本真也ら並み居る強豪レスラーからマイクでの挑発合戦を受けた際に、毅然として言い放った名台詞「お前らの思う通りにはしねぇよ、絶対!」ならぬ「おま●こを好きにはさせねぇよ!」などなど、
 

 
なんともプロレスLOVEとエロスに満ちた秀逸なキャッチコピーの数々! 昔から、アニメや漫画のパロディと同様に、AVはプロレスと異常に相性が良かったわけですが、それにしたって「TENGU」のセンスは最高です! それこそ、豊田真奈美のジャパニーズ・オーシャン・スープレックス・ホールドばりのインパクトですよ!
 
 

■更に強烈な「TENGU」執筆陣! そして、"カルチャー"の匂い

また、凄いのが「TENGU」はプロレスネタを誌面で使うだけじゃなく、プロレスラー本人がライターとして参加をしたりしているんですね。そう、現役プロレスラーがAVのレビューを書いたりしているんです!
 

試合に勝利後、猫耳を付けて、セコンドのメイドさん(のコスプレをした女子プロレスラー)と記念写真に収まる佐藤光留
 
そのレスラーの名前は、佐藤光留。超硬派な格闘技集団、PANCRASEの所属選手でありながら、「メイド服に猫耳を付けてリングに入場」「プロレスのリングで女装したまま試合を行う」「中学時代にデビューしたばかりの広末涼子をエロ本のグラビアで見て一目惚れ。岡山から高知県まで自転車を漕いで遭いに行く(そして、本当に会って記念写真を撮ってもらう)」などなど数々の奇行…もとい、唯一無二の個性的なパフォーマンスでプロレス、格闘技ファンを楽しませ続けてくれているプロレスラーです。
 
AV専門誌にプロレスラーがライターとして参加をしているのというもの何だか凄い話なのですが、「TENGU」の執筆陣には佐藤光留同様に、超個性派がチラホラ。例えば、誌面でレポ漫画を連載している女流漫画家のドルショック竹下先生は、柔術の経験者で過去に格闘技イベントDEEPに出場(何故か、スクール水着を着て)、勝利した経験を持つ、これまた"濃い"キャラクターの持ち主だったりします。
 


DEEPで試合に挑むドルショック竹下。彼女がエロの現場に体当たりで挿入…否、突入するレポ漫画「勃てもの探訪」は「TENGU」で好評連載中
 
こんな強烈なメンツが揃って、プロレスやらアニメやら漫画やらドラマやら時事ネタやら…の様々なカルチャーをミックスし、そしてエロと融合させてAVを紹介する。そんな素敵な雑誌が「TENGU」なのです。
 
かつてのエロ本には誌面の主軸となっているエロの他にも、文化的な要素が数多く混在をしていたように思います。それは例えば、有名人のコラムであったり、レコ評や映画評であったり…映画、アニメ、音楽、文芸本、私も、エロ本を通じて知った作品が数多くあります。
時は流れ、今ではDVDの販促グッズ的な側面が強くなってしまったエロ本ではありますが、「TENGU」には、このように過去のエロ本に確かに宿っていたカルチャーの匂いというか…ここは敢えて"サブカル"という言葉を使わせていただきたいと思うのですが、そうしたサブカルとしての面白さ、楽しさが色濃く残っているように思うのです。
 
例えば、これは「天狗秘宝」という所謂"大人のオモチャ"のレビューをするコーナーなんですが…
 

<2011年6月号 P.102>
 
レビュアーの似顔絵イラストに、クロスレビュー…というこの形式、分かる人にはすぐにピンとくるでしょうが、「ファミ通」のクロスレビューのパロですね。そして、「天狗秘宝」というタイトルとロゴは、「映画秘宝」誌へのオマージュ…と、もうこのイチ企画だけで様々なカルチャーと、それらに対する愛情と敬意がゴッタ煮になっているんですね。
 
もう、一事が万事こんな感じで、本当におもしろいんですよ! 「TENGU」!! 単純な"エロ"だけではなく、こういった面でも楽しませてくれる、本当に良い雑誌なんです。
こういう雑誌が、まだエロの世界に存在をしていることを、アニメが大好きで、漫画が大好きで、プロレスが大好きな自分なんかは凄く嬉しく思いますし、毎号毎号、次は何を見せてくれるのかな? なんて楽しみにしていたりするんです。
 
 

■まとめ

様々なカルチャーに根差したアイテムやキーワードをパロディにしちゃう「TENGU」についてアレやコレやと。もう、この雑誌が扱っている様々な文化や人を紹介するだけで手一杯になってしまった為、やや散漫な内容になってしまいましたが、いや、でもその位パワフルな雑誌なんですよ、「TENGU」は!
アニメやプロレスなどなどを愛して止まない方で、18歳以上の方には是非とも一度手にとっていただいて、その強烈な誌面に衝撃を受けて欲しいと思います!
 
そんなわけで、最後に個人的にモロにツボに入ったパロネタを紹介して今回のエントリは終わり! お爺ちゃんが出てくるAVをフォーカスした特集企画。その名も…
 

<2011年1月号 P.110>
 
「爺GENERATION」ガンダムネタ(しかもゲーム版の)! 「TENGU」最高です!!