何故、人は"聖地巡礼"に惹かれるのかを富士急ハイランドで考えてみた

 

 
私事ではございますが、先日、勤めている会社の慰安旅行で河口湖に行ってまいりました。
 
温泉、宿での食事とお酒、そして二次会では地元のスナックに赴きカラオケなんぞを呻り…と、清く正しい「ザ・日本の中小企業の慰安旅行」を満喫させていただいたのですが、今回の旅行で出来た一番の思い出が、念願だった富士急ハイランドに行けたことでした。
 
もう、旅行の日程が出てからというもの、楽しみで楽しみで仕方なかった富士急ハイランド。…と言っても、同遊園地の名物である絶叫マシーンに乗るのを楽しみにしていたわけではありません。実は、この富士急ハイランド、私が愛して止まないアニメ作品であるにゃんこい!」に登場をした「常盤台遊園地」のモデルになった遊園地なのです。
 

 
会社の慰安旅行のハズが、図らずしも私にとっては、大好きな作品のロケ地を巡る…所謂"聖地巡礼"の旅となったわけです! そんなわけで今回は、聖地巡礼の思い出と、何故に人はこんなにも"聖地"に惹かれるのかについて、自分なりにアレやコレやと書いてみたいと思います!
 
 

■行ってきました常盤台遊園地(のモデルになった遊園地)


 
そんなこんなで"聖地巡礼"で訪れた富士急ハイランドなんですが、この日、園内に滞在できたのはたったの2時間だけ。チェックインしてから、宿での食事の時間迄の僅かな時間を縫っての聖地巡礼となりました。他の皆は、温泉とかに浸かってユックリしているにも関わらず、コッチは強行スケジュールアニメのロケ地を探訪…。完全にアホですね(笑)。
 
そんな限られた時間にも関わらず、「にゃんこい!」の劇中に登場したお化け屋敷にだけはどーしても行っておきたい! ということで、富士急名物の巨大お化け屋敷「最恐戦慄迷宮」にはシッカリと足を運ばせていただきました!
 

 
アニメ版第5話の「四角関係の刻(タイムズ・スクウェア)」で、潤平くんと水野さんが一緒に入ったお化け屋敷のモデルになったのが、この「最恐戦慄迷宮」。かなり人気のアトラクションで、中に入るまでに結構長い時間並んでいたので、結局、この日、楽しむことができたアトラクションはコレだけでした(笑)。でも…でも、いいんです! なんてたって、大好きなアニメの中に出てきたお化け屋敷に、実際に入ることができたんですから!
 

 
後は、園内をひたすら探索。時間の都合で、アトラクションに実際に乗ることはできなくても、「おぉ! アレが潤平くんと水野さんが二人で乗った観覧車!」とか「コレが、加奈ちゃんがはしゃいでいたジェットコースター!」とか、アニメに出てきたロケーションと実際の風景を照らし合わせるだけでも十分に楽しいんですよ!
 

 
もう、完全に本来の遊園地の楽しみ方とは外れちゃってますね(笑)。でも、大好きなアニメにまつわる大切な思い出が、また一つ増えました。 
 
 

■人は何故"聖地巡礼"に惹かれるのか?

そんなわけで、楽しい旅行と相成ったわけですが、ここでちょっと"聖地巡礼"が何でこんなにも楽しいのか? についても、ちょっと考えてみたいと思うのです。…とは言っても、アンマリ難しくは考えずに、あくまで個人的な実体験に基づいた感想として。
 
そもそも、"聖地"なんて大袈裟に呼ばれているスポットの多くは、そこが観光名所であれ、学校であれ、或いは、極々普通の市街の風景であれ、元々そこにあった場所が、アニメや漫画、ゲームのロケーションに使用されたことによって、プレミアが…ファンにとっての付加価値が付いたものだと思います。そして、その付加価値というのは、ファンの思い入れや愛情を受け入れることができる器のようもの…という言い方ができるのではないでしょうか?
 
今回の私の例で言えば、「にゃんこい!」というアニメの中で出てきた風景が、そのまま目の前に広がっている。潤平くんや水野さんや加奈ちゃんが楽しんでいたアトラクションを、実際に自分も体験できる。作品世界と実際の風景をシンクロさせることに喜びと高揚感を感じていたわけです。しかも、それっていうのは、本来の遊園地の楽しみ方、価値とは、また違う位相で風景やアトラクションを楽しんでいるんですよね。本来であれば、遊園地に2時間しか滞在できなくて、しかも、アトラクションを1つしか利用できないって、凄いつまらないことですからね。でも、重要なのはそこじゃなくて、アニメの風景を実際にこの目で観る、体感するっていうのが何よりも大事なんです!
 
そうした楽しみ方の基盤になっているのは、やはり、作品に対する思い入れ、愛情なんだと思います。
 
やっぱり、大好きな作品の大好きなキャラクターや世界を自分に近付ける行為だと思うんですね、"聖地巡礼"っていうのは。そして、自分の中での作品に対する思い出と実際の風景を照らし合わせることで、思い入れもより強くなる、濃くなる
 
アニメや漫画の世界と現実のロケーションが交わることで、ファンの愛情も一層強くなる…地元の人たちに迷惑を掛けてしまうのは絶対に御法度ですが、そういう"風景"を出発点としたファンの愛情表現って素敵だと思うんですよね、私は。
 
 

■まとめ

旅行の思い出ついでに、自身の"聖地巡礼"にまつわる雑感を徒然と書かせていただきました。やっぱり、大好きな作品に出てきた風景を、実際にこの目で観るとテンション上がっちゃいますね! 今後も色々な場所を訪れてみたいです!
 
 
 
<関連エントリ>
■「にゃんこい!」の舞台は一体どこなのか? ラブコメの舞台装置としてのロケーション