2012年テレビシリーズアニメ話数単位10選 - または、2012年のジョン・シナ
一昨年、昨年に引き続き、今年も同企画に参加をさせていただきます。
私が選んだ10選は、こんな感じです。
『SKET DANCE』第74話「フードファイターお宅訪問!」
『K』第7話「Key」
『輪廻のラグランジェ』第1話「ようこそ、鴨川へ!」
『お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ』第4話「はだかだ(恥ずかしいけど裸の付き合いは大切だよねっ)」
『てーきゅう』第4話「先輩とグーニーズ」
『さんかれあ』第7話「おさな…なじみ…(Run Ranko Run)」
『ガールズ&パンツァー』第6話「一回戦、白熱してます!」
『神様はじめました』第7話「神様、デートに誘う」
『サイプレス上野とロベルト吉野』PV「ちゅうぶらりん feat. 後藤まりこ」
『WWE』Extreme Rules 2012「John Cena vs. Brock Lesnar」
以下、感想をアレやコレやと書いてみます!
■テレビアニメの中から8作品!
10話の中から、幾つかピックアップをして感想を。単純に本年度のベスト10というよりは、"THEN""NOW""FOREVER"をテーマに選んだ10本。つまりは、過去作品とのリンクや思い出と、リアルタイムでのエモーション、そして、これからに繋がる期待。そんな諸々を詰め込んでのマイ・チョイス。
例えば、「SKET DANCE」の第74話なんかは、正に自分にとっての"THEN,NOW,FOREVER"なエピソード。ハチャメチャかつハードコア、ハイスピードなギャグのオンパレードの中で、コンテ、演出の中野英明さんによって、過去作品とのクロスオーヴァーが図られた。
■「SKET DANCE」の「にゃんこい!」感と、川口敬一郎監督作品のクロスオーヴァー感
私にとって、中野英明さんといえば、大好きなアニメである「にゃんこい!」の傑作コメディー回である第4話「美しい人」を手掛けられた方。そんな方が、「SKET DANCE」で行ったセルフ・リメイク&パロディ。過去と今が交わる瞬間。"あの時"と"今"とが交錯して、"これからも、ずっと好きな作品"になる。そんなエピソードでしたね。
スケダンは、同じく「にゃんこい!」に参加をされていた吉原達矢さんによる第71話「天才ウンコマン慕情」も捨て難かったのですが、1作品につき1話が上限ということで、泣く泣く選外に。昨年、今年と、このアニメには、本当に楽しませてもらいました。
スケダンの川口敬一郎監督による「おにあい」からは、お風呂回のこのエピソードを。徹底的にエロコメをやり遂げる本作の中でも、特に肌色成分が多いエピソードでしたが、そんな良い意味でどうしょうもない回にも関わらず、絵コンテは大沼心監督。ば…馬鹿だ…。
来年は、「みなみけ」の新シリーズで監督を務める川口さんですが、本当にこの監督さんには、いつもいつも元気をいただいている。これからも、"FOREVER"な感じで楽しい作品を作り続けていただきたいと思います。
そして、「K」「輪廻のラグランジェ」「ガールズ&パンツァー」からは、オリジナルアニメの楽しさ、おもしろさを改めて教えてもらたったな、と。
■「K」の第7話「Key」に本当にビックリした話と雑感と
中でも、「K」の先が全く読めないぶっ飛んだストーリー展開にはエキサイトさせられっ放しでした。特に、ここで挙げた7話での大ドンデン返しのエクスタシーは凄かった。アレは、本当にアニメ視聴の魅力というか、楽しさを再確認させられた"事件"。
「ラグランジェ」は鈴木さえ子さんによる音楽の鮮烈さとバックドロップの美しさに敬意を表して初回エピソードを選出。
■「輪廻のラグランジェ」を見て、バックドロップについて学んでみよう!
ショートアニメというフォーマットの中でも思いっきり異色なことをやっていた「てーきゅう」とかもそうなんですが、この辺はスタッフさんとか参加した声優さんのネクストも凄く楽しみな作品なんですよね。自分の中で。「次は、何を見せてくれるんだろう?」「何で魅せてくれるんだろう?」という期待値が凄く高い作品で。
"THEN,NOW,FOREVER"
放送時期というカテゴライズを飛び越えて、これからもずっと愛していきたい作品。語っていきたいエピソード。そんな感じで、アニメ界から8つの話数を。
■そして、残りの2作品は…!
少しばかりルール無視ですが、残りの2つは、テレビアニメ以外からも2012年のグレーテスト・モーメントを選びたい。<サイプレス上野とロベルト吉野 / ちゅうぶらりん feat. 後藤まりこ>
絶妙に気持ち悪くて、絶妙に可愛いCGアニメのキャラクターが登場するサイプレス上野とロベルト吉野「ちゅうぶらりん」のPV。この曲が収録されたアルバム「MUSIC EXPRES$」は、今年の邦楽作品の中でマイベスト。
いかつさやワル自慢じゃなくて、弱さやセンチメンタルさすら見事に表現&共感できるリリックを自然体でヒップホップしてみせる横浜のハズレ者2人組に大変に勇気づけられました。こういうのこそ、本当のポップミュージックって言うんじゃないのかな? なんて。
最後は、個人的に恒例となっている"アニメ"に混じってのWWE年間ベスト。
今年は、PPV大会"Extreme Rules"でのジョン・シナvs.ブロック・レスナー。この試合に決定です!
WWEを離脱し、プロレスを離れ、総合格闘家へと転向。UFCでヘビー級のチャンピオンにまで上り詰めたブロック・レスナーが再びWWEへと帰ってくる。
それを迎え撃つは、WWEのエース、ジョン・シナ。かつて、WWEを…プロレスを捨てた男と、プロレスを守り続けた男の対決。
WWEという自身のホームリングで行われる"プロレス"ルールでの対決とはいえ、もしも、レスナーが"総合格闘技"の打撃や関節技を出してきたら、果たしてどうなるのかは誰にも分からない。
そんな緊張状態で迎えた一戦は、試合開始早々に、UFCでのファイトスタイルの象徴的な攻撃であるマウントポジションからの肘打ちによってシナが流血。
その後も、レスナーの規格外のパワーと破壊力によって、防戦一方となるシナ。凶器攻撃やレフェリーへの誤爆といった"プロレス"的なシークエンスを挟みつつも、危ういバランスで進行する試合は、レスナーに必殺技が炸裂しシナの大逆転勝利というハッピーエンドを迎えます。ですが、もう、そこに至るまでのギリギリの緊張感といったら…。
ホームリングでのエースの勝利に歓喜する観客の笑顔とは対照的に、ぎこちない試合になったことに対する後悔と試合を無事に終えることができた安堵が入り混じったような試合後のシナの複雑な表情が印象的。
ファイトスタイルも素行も模範的で、スリルに欠けるところがあったジョン・シナというレスナーを私は、正直余り好きではなかったのですが、総合格闘家と真正面からぶつかり、そして、プロレスを守ってみせたシナのプロレスラーとしてのプライドには本当に痺れました。私の中での2012年のWWE…そして、シナのベスト・バウト。
そんな感じで、選んだ10作品。"THEN,NOW,FOREVER"で、来年も素晴らしい作品に出会えますように。
<関連エントリ>
■2009年アニメベスト/ワースト あるいは、おっぱいとお尻から考える、川口敬一郎監督の作家性のようなもの
<関連URL>
■「話数単位で選ぶ、2012年TVアニメ10選」参加サイト一覧(新米小僧の見習日記様)