アニメ「みなみけ」を彩り続けるいろのいろいろ

 

 
川口敬一郎監督による「みなみけ」の新シリーズみなみけ ただいまを観ました。
 
ちょっくら、その感想でアレやコレやと簡易更新です!
 
 

■ポップでカラフルな「みなみけ ただいま

他の監督作でもほとんどのアニメがそうであるように、第一話は川口監督自身が絵コンテを。それを観て真っ先に目を惹かれたのが、その画面のポップ感とカラフルさでした。
 
今までのシリーズに比べても、豊富な色彩を多用したイメージBGやエフェクトによって画面がデコレーションされ、SDキャラを使った場面なんかも登場。あの画面の華やかさ、ポップさが、そのまま「ただいま」という新シリーズの"色"に繋がっている感じですよね。
私は、川口敬一郎監督がクリエイトするアニメの大ファンなので、もう、アニメがスタートした瞬間から一発で心を持っていかれてしまいました。
 
ポップでカラフルで良い意味でかしましい。そんなサービス精神旺盛な川口監督の作風がストレートに出た「みなみけ」の新シリーズだな、なんて私は思ったんですが、どんなもんでしょう?
スタッフクレジットから作品を因数分解する能力がない…つまり、原画家さんや演出家さんのお名前を余り知らず、作品に込められた意匠を読み取ることができない温いアニメファンの自分ではありますが、ひと目観た瞬間に「あぁ、コレは川口さんの"色"だな」と。
 
原作漫画の「みなみけ」はオフビートなコメディ感覚が魅力の作品であり、アッパーなコメディを得意とする川口監督との組み合わせがどんな化学反応を起こすのか楽しみだったんですが、川口監督が大好きな可愛い女の娘が沢山登場する作品ということもあり、このタッグチームは第一話を観た限り、ガッチリと噛み合っている印象。
 
川口監督ファンとしては大満足な第一話でしたが、あのヴィヴィッドな色彩やエフェクトが、原作ファンの皆さんにはどう映っているのかという感想なんかも聞きたくなりますね。あと、この後、川口監督の作風であるパロネタやお色気ネタが「みなみけ」の世界に登場することはあるのか? ふでやすさんやナベシンさんといった川口作品の常連であるスタッフさんの登板は? 川口敬一郎ファンとしては見逃せない「みなみけ」新シリーズ。これは、本当にこの先が楽しみなアニメです。
 
 

■シリーズ毎に"色"を変える「みなみけ

「ただいま」の感想に併せて、シリーズについての感想も簡潔に。5年以上に渡って続くアニメ版「みなみけ」。テレビシリーズだけでも、4作が作られている訳ですが、こうして改めて振り返ってみると、各作品毎の"色"がキチンとあるのがおもしろいな、と思うんです。
 
細田直人監督による二作目の「〜おかえり〜」の"異色"さが先ずは目につきますが、そこに加えて他の三作も、やっぱり各監督の個性や作風という"色々"な色が出ている。そして始まった新シリーズの「ただいま」での川口監督のカラフルな色。
 
ポップだったり落ちついたトーンだったり、アニメの「みなみけ」は本当に多彩な色に彩られている。シリーズを通して長く愛し続けられることに加えて、各クリエイターの個性を楽しめるという。「みなみけ」は本当に良いアニメ。
 
最後に、今回の「ただいま」を観て、もう一つ印象に残ったのが、三澤康広さんによる音楽。年月が流れても、タイトルが変わっても、監督が変わっても…ここはシリーズを通して声優さんのキャスティングと同様に変わらない「みなみけ」。キャラデザや色彩といった目で楽しむ各要素にシリーズ毎に変化があろうと、音と声という耳で楽しむパートが一貫している辺りは、シリーズとしての一つの統一感があり、ファンとしては安心感がありますね。
 
 
 
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