白石涼子さんがラジオで語った「絶対可憐チルドレン」の話

 

 
先日、NHKのラジオ番組渋谷アニメランドに、白石涼子さんが出演をされていました。
 
私は白石さんの大ファンなので、当然、全編聴きどころ満載の番組内容となっていたのですが、中でも特に印象に残ったトークがあったので、ちょっとそこの文字起こしでアレやコレやとエントリを更新です!
 
 

■野上葵を演じるにあたって…

番組は、前半で白石さんのこれまでの出演作を振り返り、後半でパーソナルな部分や声優という仕事についてインタビューを行うという構成。その中で、おもしろかったのが、白石さんが野上葵役を演じたアニメ絶対可憐チルドレンについての話でした。
 
司会の藤津亮太さんが、白石さんとハヤテのごとく!夏のあらし!といった代表作についてトークをした後、今度は「絶チル」の話に。
 

藤津: ではですね、続いてですね、2008年のテレビアニメ『絶対可憐チルドレン』についてうかがいたいと思っております。
 
白石: お〜!
 
藤津: まずはですね、そのアニメの概要をご紹介したいと思います。内務省特務機関超能力支援研究局、B.A.B.E.L.という組織がありまして、そこにですね、世界でもトップクラスの超能力者が3人いると。
 
白石: はい。
 
藤津: それが実は10歳の女の娘達で、薫、葵、紫穂と。ま、この三人が何ともヤンチャというかですね、マイペースというか、彼女たちの周りで色んな事件が起きると超能力を使って解決していくという…コメディータッチだけど、シリアスなところもあるアクションものでした。
 
白石: そうですね〜。
 
藤津: これアレですよね、ハヤテの一番最初のアニメ化の後番組なんですよね?
 
白石: そうですね。
 
藤津: で、監督が川口敬一郎さんで、連続で…
 
白石: そう、朝に放送してた…。あの、葵のキャスティングに関しても、川口監督がね、多分…『葵には、白石さんだろう』って言ってくれた…んだと思うんですよ。私の記憶だと。

 
私は白石さんの大ファンなんですが、川口敬一郎監督のアニメ作品も大好きなんです! なので、白石さんが出演をされている川口監督のアニメ作品…にゃんこい!」SKET DANCEが大好きで大好きでしょうがない人間なんですけど、そんな人間からしたら、この川口監督とのエピソードは堪らないものがあります。
この話は…私も、初めて聞いた話かもしれないですね。白石涼子さんによる野上葵というキャラクター誕生の裏に、川口監督の鶴の一声があったとは…。
  
そんなこんなで、葵役にキャスティングをされた白石さん。ただ、当時は「ハヤテのごとく!」の綾崎ハヤテのような少年役のイメージが強かったので、周囲の反応はというと…。
 

藤津: 白石さんが演じられた野上葵。え〜っとテレポーテーションの能力を持ってるんですよね。
 
白石: そうです、そうです。
 
藤津: 女の娘でメガネを掛けた、関西弁の…
 
白石: はい。で、ハヤテをやってたから、そのハヤテをやってた私に、葵はどうだろうって思いついてくれた監督にも感謝ですし、何か、あの…実は、音響制作の方が『え〜! どうかな〜!?』みたいな
 
藤津: ははは(笑)
 
白石: 『白石さん出来るかな〜!?』って。やっぱり、ちっちゃな女の娘を私がやるってイメージがなかったから、『え! 白石さん大丈夫かな〜?』って心配したスタッフさんもいました(笑)。
 
藤津: はははは(笑)。まぁ、確かに三人の中では大人しいわけではないですけど、あの〜アレですよね、ま、主役の薫がね、かなりハッチャケた性格だから…
 
白石: そうですね、男の子っぽい。
 
藤津: なので、それに比べたら、かなり…ま、女の娘というか、やんちゃな女の娘って感じのね。
 
白石: でもね、一番女の娘らしい女の娘、子どもらしい女の娘かもしれないです。紫穂が意外とクールに…何でも心が読めちゃうから醒めてて…なんで、葵が一番子どもらしい子だったんじゃないかと…。
 
藤津: え〜…不安という声もある中で
 
白石: (笑)

 
やっぱり、あのハスキーな声質だと、小学生の女の娘役を演じるイメージが、周囲も持ちづらかったようですね。
 

白石涼子さんと野上葵と

そして、そんな白石さんと野上葵というキャラクターが一つになっていくまでの話。
 

藤津: (葵役を)やられてみて如何でした?
 
白石: いや〜私ね、男の子役をやっている方が楽しい、何か、こう自信が持てる、楽だって思ってやっていて、女の娘役って…ね〜、そんな子どもの役、小学生の役だったから、もう物凄く不安で。何かね、女の娘役をやる方が恥ずかしいんです。何ででしょうね? 多分、日常で結構サバサバしていたりとか、何か、どっちかっていうと三枚目とかに走ろうとするんですよ。
 
藤津: はいはい。
 
白石: 変な顔もよくするし。何かも〜『アタシ、すっごい汗っかきでさ〜』とか(笑)。結構、変な話とかしちゃうタイプなんですけど、だから、こう…可愛く喋るとかっていうのが苦手で…何か『可愛く喋ってる私、恥ずかしい!』って。アフレコの時も凄い緊張して…。ま、一年間やらせてもらったので、そりゃね、もう、やっていくにつれて葵をやるのも恥ずかしくなくなっていきましたけど、たまに皆本にデレたりするシーンがあるんですよ。
 
藤津: アレですよね。三人の管理というかですね、面倒を見ている青年がいるわけですよね。
 
白石: そうです。はい
 
藤津: 皆本さん、はい。で、三人は皆本さんのこと大好きなんですよね。
 
白石: 大好きなんですね〜。大好きなんですけど、20歳ですね、で、私たちは小学生5年生とか…だからね、恋というか…何なのか分かんないけど、もう凄い大好きで、(甘えた声で)『皆本さ〜ん!』とか。凄いもうハートみたいな感じだったんで…あぁ、そうデレる時、恥ずかしかったかな〜。

 
"男の子役"という声優としてのキャラクターとアイデンティティーを確立していた白石さん。今では、そこから演技の幅を更に広げ、女の娘役も数多く演じられるようになりましたが、その成長の過程において、絶対可憐チルドレン」の葵は確実に大きなターニング・ポイントになっていたんだと思います。
 
なかなか、こういう過去作品を振り返りながらの声優さんのトークって聞く機会がないので、今回の「渋谷アニメランド」は、白石さんのファンとして、そして、声優ファンとして、大変に興味深く、おもしろい放送でした!
 
しかし、こういうキャラクターに対する思い入れを聞いた後だと、再度、作品を観直したくなりますね。
今、深夜枠でスピンオフ作品をやっていますが、また観返したいなぁ〜「絶チル」…。