振り回す妹と振り回される姉 - 超私的なアニメの姉妹理想論

 

 
ここ最近は、のんのんびよりを物凄くおもしろいアニメだな〜と思いながら観てます。ギャグも笑いのエナジーに満ちていて(特に、第一話の狸のくだりは、ホントに何回観直しても絶対に笑う!)、登場人物も皆、個性的で可愛らしい。中でも、「のんのんびより」の"可愛くて、おもしろい"という魅力を最も体現しているのが、夏海ちゃんとコマちゃんの越谷姉妹ではないかと思います。
 
元気一杯でトリックスターな妹の夏海ちゃんと、その夏海ちゃんに翻弄され続ける姉のコマちゃん。この二人の織りなすコンビネーションによるコメディ感というのが、本当に堪らないのです! 基本、夏海ちゃんがボケでコマちゃんがツッコミ役というポジションではありますが、コマちゃんはコマちゃんでボケキャラが入っているので、あの姉妹、どっちに転んでもおもしろくなる予感しかしないのが素晴らしいと思います。二人による笑いの破壊力は本当に凄まじい。
 
さて、そんな越谷姉妹の「妹に振り回される姉と姉を振り回す妹」という立ち位置。私的には、アニメ作品に登場をする"姉妹"の姿として、物凄くツボにハマる、大好きな理想の姉妹像だったりします。非常に個人的な話題ではあるのですが、今回のエントリではアニメの姉妹キャラクターについてアレやコレやと!
 
 

■振り回す妹と振り回される姉

個人的な理想論なんですが、冒頭にも書いた通り、私は「妹に振り回される姉と姉を振り回す妹」という構図が大好きなのです。"妹"という存在は、常にバカで元気っ娘なボケキャラで周囲に騒動を巻き起こして欲しい。そして、姉はそんな妹に振り回されるツッコミ役であって欲しい…。そう心から思うのです。
 

 
そんなわけで、「のんのんびより」の越谷姉妹は、私の理想的な姉妹像そのもののキャラクターなんです。姉の頭の上に黒板消しを落とした挙句に、謝りもせずにチョップを食らわしたりとか、怖がりの姉を悪戯で泣かせたりだとか、そんな夏海ちゃんの理不尽な傍若無人っぷりに振り回され続ける姉のコマちゃん…もう、その姿を観ているだけで強い多幸感を感じると同時に、心の底から笑えるのです。幸せと笑いのツボを同時に強く押されてしまう
 

 
最近だと、銀河機攻隊マジェスティックプリンスのおケイさんとタマちゃんのコンビもヤバかった…! この娘達の場合は、実際の姉妹というわけではないのですが、やっぱり「おバカな妹とそれに呆れつつも仲の良いお姉ちゃん」…という二人の姿が、これまたトンデモなくハッピーなエナジーというのを自分に感じさせてくれる。そんな娘達なんです。「マジェプリ」は、主人公であるチーム・ラビッツのメンバーを物語の中で"家族"として描いていた印象を受けるのですが、おケイさんとタマちゃんの姉妹っぷりは本当に素晴らしかったな、と思います。「のんのんびより」の越谷姉妹と同じく、私の中での理想的な姉妹の姿というか…。
 
 

■妹がツッコミ役の場合は…

これは正反対に、「姉がボケ役で妹がツッコミ」というレイアウトの作品もあります。例えば、みなみけ
 

 
元気一杯に馬鹿なことをやらかす姉の夏奈ちゃんとそれにクールかつヴァイオレンスなツッコミを入れる妹の千秋ちゃん。バカでボケ役の姉と聡明でツッコミ役の妹。まさに、愚姉賢妹な南さんの次女と三女。こういう姉妹の配置も魅力的ですし、「みなみけ」は凄くおもしろいコメディ作品だと思うんですが、私は夏奈ちゃんに対して、ちょっと同情をしてしまったりするんですよね。「みなみけ」を観ていると。
 
やはり、年下にツッコミを入れられている女の娘の姿を観てしまうと、ちょっと可哀想になってしまうから? "妹"という本来は弱い立場の娘が、強烈なツッコミを入れたりしている姿に一種の"毒"みたいなものを感じてしまうから? 理由は謎ですが、個人的には姉妹は、これまで力説をしてきたように「妹がボケ役で姉がツッコミ役」という関係性が大好きですしシックリくるのです。凄くナチュラルに、姉妹が織りなすそのコメディ感を楽しむことができるというか。
 
このフィーリングは、完全に好みの問題…或いは、一種の"フェティシズム"とでも呼ぶべきもので、言葉ではなかなかに説明をし難いものがあるのですが…でも、似た感性の持ち主の方、必ずいらっしゃると思うのです。逆に、「みなみけ」のように、妹がシッカリとしていて、お馬鹿な姉にツッコミを入れる…というマッチメイクが好きな方もいらっしゃるかと思います。この辺は、意見が別れるところなのではないかな、と。
 
 

■お姉ちゃんと弟の"姉弟"の場合は、また話が別!

そんな、私の姉妹の理想論ですが、これが「姉+妹」ではなく「姉+弟」という家族関係だった場合は、また話が違ってきます。もしも、弟がいる場合、姉は傍若無人なキャラクターとして、弟を徹底的に振り回して欲しい、困らせて欲しいと強く強く思うのです。
 

 
そんな自分にとっての理想的な姉弟の姿を体言しているのが、「HEROMAN」のジョーイとホリーのジョーンズ姉弟。パワフルで唯我独尊の我が儘し放題(でも、誰よりも弟のことを大事に思っている)な姉のホリーと優しくて大人しい性格故に、姉にやられっ放しの弟のジョーイ…。この二人の姿も、もう本当に堪らない!
 
これまた言葉では説明できないくらいエモーショナルな嗜好ではあるんですが、やはり"姉"というものは異性の兄弟である"弟"に対してはひたすらにハチャメチャでいて欲しいと思うのです。こう、年下の兄弟が"妹"か"弟"かによっても、お姉ちゃんキャラの"こうあって欲しいキャラクター"であるとか"妹(弟)との関係性"なんかも大きく変わってくるのです。
 
 

■まとめ

以上、本当に個人的かつ主観的な話で申し訳ないのですが…ただ、こういうフィーリングとか理想って、アニメや漫画が好きな方なら多少は感じたことがある、自覚している方も多いのではないかな、と思います。「私は喉から」「私は鼻から」という風邪薬のCMではありませんが、「私の理想の姉は振り回し派」「私の好きな妹キャラは振り回され派」…そんな"好き"の哲学、皆様の中にもあるのではないかな、と。
 
こういうそれぞれの理想論。機会があれば、色んな人から聞いてみたいなと思います。こういうのを皆で語り合えば、皆、幸せな気持ちになって、きっと世界も平和になる…。そんなことを思うんですよね。