漫画雑誌の読者アンケートで「つまらなかった作品」の欄って、みんなどうしてる?

 

 
シリウス」の「ルリアーにゃ!!」、「ライバル」の「きつねのよめいり」、「good!アフタヌーン」の「鉄風」と、最近おもしろい漫画が多くて幸せです。
 
…あ、講談社の雑誌でまとめたことに特に他意はないです。チャンピオンもサンデーもcomicリュウも、おもしろい漫画が一杯で最高に幸せだ〜。
 
ところで、僕は、そういった好きな作品を応援したいので、漫画雑誌についてくるアンケートハガキを送ることが多いんですけど、その項目の中でも毎回毎回記入する時に考え込んでしまうのが、「つまらなかった作品」の欄です。
 

<月刊COMIC REXのアンケートハガキ>
 
ちなみに、「月刊少年シリウス」だと「おもしろかった作品」を四作品挙げられるのですが、「つまらなかった作品」は最大で5つまで挙げられます。多いよ!
 
いや、「おもしかった作品」とかに答えるのは簡単なんですよ。応援したい作品、好きな作品の名前を書けばいいだけの話なんですから。
 
でも、これが「つまらなかった作品」となると話は別です。いや、もちろん各雑誌の中でも、「今回はイマイチだったな」とか「これは、ちょっと自分に合わないな」とかいう作品って、あるにはあるんです。
 
あるんですけど、「それ、正直に書いちゃってもいいもんかな?」とか思うんですよ。
 
以前は、今ほど深く考えずにアンケートに答えていたんですけど、週刊少年ジャンプの「バクマン。」で、読者アンケートの仕組みについての解説が行われたり、漫画好きの有名ブロガーさんが、自サイトでその重要性を説いたりして、如何にアンケートハガキが、漫画雑誌の編集構成において重きを置かれているか(まぁ、雑誌にもよるんだろうけど)を、一般読者である我々が知ってしまった今、
 
「これ、『つまらなかった作品』に一票入れたことで、打ち切りになったりしないかな?」
 
って不安になるんですよ。
 
アンケートハガキって「好きな作品を応援しよう!」っていう名目で送るもんだと思うんですけど、アンケートハガキが重要視されている雑誌なんかだと逆に、「つまらなかった作品」に票を入れることで、「嫌いな作品の足を引っ張る」って側面があるんじゃないかな、と。
 
いや、たかが一票だし、自分の書いたハガキ一枚なんて大海におけるプランクトン一匹の価値すらないんだろうけど、万が一! 万が一ですよ、自分が「つまらなかった作品」に入れた漫画が、偶然にも即効打ち切りになったりしたら、物凄く、夢見が悪くなりそうじゃないですか?
 
自分は興味を持てなくても、この漫画を毎回楽しみにして、ニコニコして待っている読者がいるんじゃないか、とか、漫画家さんや編集の方が一生懸命ネタやネームを考えて、締め切りに追われながら、やっとできた漫画なんだし…とか想像したり、よほどの売れっ子じゃない限り、漫画家さんの生活は結構大変である、なんて知識がネット経由で頭に入ってしまっている今、そりゃ一読者である自分のような人間が気安く「つまらなかった作品」なんて評価できないって!
 
もちろん、「思ったままを素直に書いて送った」ハガキこそ、編集の方にとっては、一番正直な読者の声としてありがたいものなんだろうし、打ち切りや連載終了で、連載の枠が一つ空くことによって、新しい才能が入ってくる、っていうのも漫画業界や雑誌のことを考えたら大事なことなんだろうけど、
 
う〜ん、どうもなぁ…。
 
あと、この「つまらなかった作品」の欄があることによって、「万人受けしなさそうなんだけど、おもしろい漫画」の芽が摘まれちゃうような気がして、自分はどうも、違和感を感じるんです。
 
自分の場合だと、週刊少年チャンピオンで「悪徒-ACT-」が打ち切りになった時(しかも、これから一番おもしろくなりそうなところで!)、死ぬほど落ち込んだもんなぁ…。
 

悪徒ーACT 1 (少年チャンピオン・コミックス)

悪徒ーACT 1 (少年チャンピオン・コミックス)

 
そんなわけで、自分の場合は、「これ、ちょっと自分の好みと違うな〜」って思う作品があっても、「いや、でも、それは自分の感受性のアンテナが低いだけで、世の中にはこの漫画を楽しみにしてる人がいるんだし」とか「この漫画家さん、他の雑誌で連載持ってないみたいだし、もし打ち切りになったりしたら…」などと考えてしまって、(それも、どうかと思いますが)大概の場合「つまらなかった作品」の欄は空欄にするか、これまたアンケートハガキの定番「最後に一言」的なコーナーで、「○○先生の○○○は、もっとこうすればいいな、と思います。」みたいに、柔らかく書くことが多いです。
 
こういうことは考え出すと、もの凄く自意識過剰になってしまい、そもそも自分如きが、「おもしろい」とか「つまらない」などの評価をするなんて、何様だ!(すんません、ただの漫画好きのボンクラです!) などと割と考え込んでしまい、凹むことすら多々あります。
 
否定的な意見って書きづらいですし、僕は、読者アンケートって「おもしろかった作品」の項目だけでいいんじゃないかな(その中でも支持率で優劣はつけられるわけですから)、と思うんですが、漫画好きの皆さんは、こういうハガキの項目ってどうしてるんでしょうか?
 
正直に書きます? それとも、やっぱり変な気をつかっちゃいます?
 
 

シリウスの読者アンケートに、真剣に回答する筆者。
こういう、小さな声が集まることによって、より良い誌面が生まれる……のか?
どうでもいいが、字が汚い。