立ち読みではなく、漫画雑誌を買い続けるメリットとデメリット

tunderealrovski2009-09-30

 
■だからこそ僕は立ち読みをやめたくない(無駄話)
 
トラックバック先のエントリと、コメント欄に書き込まれた「立ち読みは是か非か?」「立ち読みをする人のモラル」に関する様々なコメントを大変興味深く読ませていただきました。
 
該当エントリの趣旨は、雑誌(id:toldo13様が言及されているのは特に漫画雑誌だと思うので、以下漫画雑誌や単行本に話を限定して、エントリを書き進めさせていただきます)に掲載をされた作品との出会いのきっかけとしての立ち読みの推奨ということだと思うのですが、色々な立場、考えの方から意見が寄せられていて、私も色々と考えさせられました。
私自身は、漫画や雑誌は買う派で立ち読みをほとんどしないのですが、それでも漫画雑誌を買う際に掲載作品の顔ぶれや休載なんかを確認できると非常に助かるので、パラ見ができる見本誌が本屋さんに置いてあると確かにありがたいんですよね。どの本屋さんにも、見本誌が一冊おいてあると嬉しいんですけど…まぁ、イチ消費者の勝手な希望なんですが…。
 
ただ、漫画雑誌を漫画喫茶や書店、コンビニで済ませるのではなく、お金を払って書店で購入することには、やはりそれなりのメリットがあるように思うのです。上記エントリの趣旨からは少しズレてしまいますが、自分の意見をちょっと書いてみたいと思います。
 
 

■漫画雑誌を立ち読みではなく、お金を払って読むメリット

私が雑誌を立ち読みではなく、お金を払って購入して読むのには、以下のような理由が挙げられます。
 


1.自分の好きな時間に、好きな場所で、好きなシチュエーションで読むことができるから。
 
2.雑誌の付録や、カラーページ、書き下ろしの表紙などを手に入れることができるから。
 
3.アンケートハガキや懸賞などの楽しみがあるから。

 
ここに、「好きなモノにはお金を払いたいから」とか「好きな漫画家さんや、お気に入りの雑誌を応援したいから」といった心情的な理由が加わるのですが、具体的なメリットとしてはこんなトコロかなと思います。
 
先ずは、1.について。
漫画喫茶や立ち読みでは、雑誌に触れる際の時間や場所、シチュエーションが大きく限定されてしまいます。その点、一度購入をしてしまえば、後は自分の好きなタイミングで好きなように読むことができます。
電車なんかでの移動時間の楽しみにとっておいてもいいし、家で読むときは好きな音楽やラジオを聴きながら読んでもいいし、間にテレビやDVDを見たっていい。ページが汚れるのを気にしない人だったら、ご飯やお菓子を食べながら読んでもいいし、漫画を読んでいて気になることがあったら、その場でネットを使って調べたり、家にある他の漫画や作品と見比べることもできます。
一度お金を払ってしまえば、後はとにかくひたすらに「自由」なのです。個人的には、この「自由」に対してお金を払っている、という意識が一番強かったりします。
 
続いて、2.について。
最近では、雑誌掲載時の書き下ろしイラストやカラーページも単行本にそのまま収録、というパターンも増えてきましたが、やはり単行本化の際に、そこから漏れてしまうイラストやエピソード、白黒になってしまうカラーページというものがあります。特に読みきりの作品に対しては、作品自体にこうした未単行本化の危機感があります。
そういったモノに対して、やはりファンとしては「散逸する前に手元に残しておきたい!」という気持ちが強く働くんですよね。大好きな漫画作品や作家さんに対しては特に。雑誌にオマケ的に付いてくる付録なんかにしてもそうです。
 
最後に、3.ですが、これなんかは「好きな漫画家さんや、お気に入りの雑誌を応援したいから」という心情的な理由と密接に繋がっています。
ファンレターの代わりに、アンケハガキで好き作品に対する「好き」という気持ちを伝えたいから。好きな漫画家さんのサイン色紙なんかのグッズが当たるプレゼント企画に応募をしたいから…。
雑誌を購入すると、作品の良し悪しだけではなく、こういった部分でも楽しみを見出すことができるように思うのです。
 
 

■漫画雑誌を買い続けるデメリット

反対に、漫画雑誌を買い続けることへのデメリットについて。これは、もう率直かつシンプルに以下の2点に絞られます。
 


1.どんどんどんどん場所を取っていき、部屋のスペースが圧迫される。
 
2.お金が掛かる。

 
1.ですが、雑誌はとにかく場所を取ります。少年誌なんかだと分厚いし、版型も大きいですし…。しかも、それが毎週、毎月という間隔で定期的に増えていくので、ほっとくと大変なことになります。雑誌の質量によって部屋が狭くなっていく圧迫感は、なかなかキツイですからね。
まぁ、小まめにお気に入りのページやイラストを切り抜くなり、データ化するなりして整理をしておけばいいのですが、現実はなかなか難しいですよね…。いつの間にか、読んだ雑誌が部屋の片隅でバベルの塔の如く高く積みあがっていて、ゴミ出しの前日に埃にまみれながら片付ける…なんて経験、漫画に限らず趣味人ならば誰しも一度はあるのではないでしょうか?
 
2.に関しては説明不要ですよね。漫画雑誌は数百円のものなので、大人であれば余程の量を買っていない限り、それほど負担にもならないと思いますが、使える金額に制限がある子どもの場合は重要かつ大きな問題だと思います。
 
 

■まとめ

漫画雑誌を買い続けるメリットとデメリットを個人的な主観のみでまとめてみましたが、スペースと金銭的な問題さえクリアできれば、やはりキチンとお金を出して買い、手元に置いた方が漫画雑誌はより楽しめるものだと思います。
 
もちろん、漫画雑誌との接し方は人それぞれですし、漫画喫茶や書店、コンビニなんかでの立ち読みは、確かにファンを増やす出会いのきっかけや入り口になることもあると思います。
 
本屋さんだって、全ての雑誌や単行本に紐掛けやシュリンクを行っているお店もあれば、一切行っていないお店もありますし、見本誌的に一部をシュリンク掛けをしていないお店もあります。だから、立ち読みに関する考え方や捉え方も、お店や人によって様々という感じなのではないかと思うのです。中には、ジュンク堂書店さんのように、店内に椅子を設けて本の中身をゆっくり確認できるようにしているお店もありますしね(ジュンク堂さんの場合は、漫画雑誌や単行本にはシュリンクをかけてありますが)。
 
また、最近ではWebを使って漫画の試し読みや中身の確認ができる出版社のサイトも沢山あります。「週刊少年サンデー」なんかの掲載作品が丸々一話読めたりする小学館の「クラブサンデー」なんかは、その代表ですよね。
 
そういう出会いのきっかけが今後も増えていって、出版社と本屋と読み手のいい関係ができて、お金もキチンと回っていくようになればいいな、なんて凄く素朴に思うんですよね。漫画好きの端くれとして。
 
 
 
<関連エントリ>
■漫画雑誌を買い続けるモチベーションって、作品というよりは雑誌そのものへの愛だよね
 
<関連URL>
■あなたは立ち読みをどう思いますか?(無駄話)
■CLUB SUNDAY(小学館)