「月刊少年シリウス」のロゴデザインにみる遊び心

 
ぎゃあっ!
 
講談社漫画誌月刊少年シリウス」で連載中の四コマ漫画「ルリアーにゃ!!」。
ヒロインの一人である、勅使川原さん(テシ)の萌え度が、最近エラいことになってきています!
 

 
ホント、めごいな〜、テシは。
 
テシの可愛さもさることながら、私、大好きなんですよ、月刊少年シリウス

月刊 少年シリウス 2009年 03月号 [雑誌]

月刊 少年シリウス 2009年 03月号 [雑誌]

「ルリアーにゃ!!」や「すずめのなみだ」「まじまじるるも」といった萌え系から、「LOBOS」みたいな格好良いアクションもの、「できそこないの物語」「獣の奏者」のように泣かせる作品、そして押切蓮介先生、尾玉なみえ先生などのオルタナティヴな才能までがバランスよく揃っていて、毎月発売日を楽しみにしているんです。
 
で、シリウスって連載されている漫画は勿論、装丁なんかも凝っていることに、最近気付きまして。
例えば、表紙の「シリウス」っていうロゴのデザインだけ見てみても、かなり楽しめるんですよ。
 
 

■漫画雑誌のロゴデザインを考える

漫画雑誌の表紙の誌名ロゴって、普通は文字の部分を一色塗りにするか、

<一迅社 月刊Comic REX 2009年1月号>
 
背景のイラストがよく見えるように、文字の中の色を抜くのがスタンダードだと思います。 

<徳間書店 月刊COMIC リュウ 2009年1月号>
 
双葉社の「コミックハイ!」なんかは、文字はベタ塗りで、ロゴの枠の中の色を抜いていますよね。

<双葉社 コミックハイ! VOL.43>
 
こういう各雑誌名のロゴデザインを見比べてみるだけでも、結構楽しいんですが、特に「シリウス」はこうしたロゴのデザインに力を入れているようなのです。
 
 

■芸が細かい「シリウス」のロゴデザイン

例えば、NHK-BSでのアニメ放送開始を前にして、田中芳樹先生のSF小説を漫画化したスペース・オペラタイタニア」が表紙を飾った2008年11月号。

 
その表紙のロゴを、見てみると…。
 

 
電子回路の基盤や、SF映画に出てくる戦艦や宇宙基地の外壁(例えば、「スター・ウォーズ」に登場するデス・スターのような)を思わせる模様が、文字の中に施されています。
 
また、2009年1月号では、シリウスの看板作品の一つである、スプラッター・ホラー・アクション「怪物王女」が表紙を飾っているのですが、

 
やはり、この号も、ロゴが単純な一色塗りや色抜きではないんです。
 

 
一見、単純な赤のベタ塗りのようですが、よく見てみると、どす黒い色が所々に混じり、血痕、血液のような配色になっています。
 
このように、「月刊少年シリウス」では、雑誌名のロゴに、表紙になっている漫画作品に沿ったデザインが施されているんです。
  
また、2009年1月号は表紙にラメ印刷が行われていて、角度によって表面がキラキラと光ります。これも、「怪物王女」っていう作品のイメージ(「怪物王女」の主人公である「姫」は、怪物の頂点に立つプリンセス、という設定なのです)に合わせてなのかな? こういう試みって、単純に綺麗だし、見ていて楽しいものですよね。
 
これより、前のバックナンバーを見てみても、同じく「怪物王女」が表紙となった2008年2月号では、文字の周囲に宝石のようなデザインが施されていたり、
 

 
少女が変身した刀を武器にモンスターと闘う、士貴智志先生の剣劇アクション「XBLADE」が表紙になった2008年3月号では、
 

 
日本刀を模した配色になっていたり(しかも、よく見ると、ちゃんと傷が付いいます。芸が細かい!)、と表紙を飾る漫画作品のイメージや世界観に合ったデザインが、きちんと「シリウス」というロゴにも反映されているんです。
 
また、作品にあった配色やスタイルを文字の中に組み込むだけでなく、グラデーションが行われていたりとか、
 


 
シリウスの表紙のタイトルロゴって、見ていると、遊び心というか、意匠みたいなものが感じられる作りになっているんです。
 
表紙のイラストに比べて単調になりがちなロゴも、シリウスみたいに色々と工夫をされると、見ていて凄く楽しいですよね。
 
月刊少年シリウス」というロゴも含めて、表紙のデザインになっているといいますか、作り手側のセンスが伝わってくる気がして、こういう遊び心が、私は凄く好きです。
 
そんな「月刊少年シリウス」という漫画雑誌が、そして「ルリアーにゃ!!」の勅使川原さんが、大好きだっ!
 
 

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