「波打際のむろみさん」での田村ゆかりさんによる博多弁が楽しみすぎる!

 

<週刊少年マガジン2013年8号(講談社) P.337>
 
「俺の彼女と幼なじみが阿修羅・原すぎる」というアニメのタイトルを観て、てっきり天龍源一郎の正パートナーの座を巡って阿修羅・原とジャンボ鶴田が痴話喧嘩をする内容なのかなと思っていたのですが、実際にアニメを観てみたら全然違いました。あと、タイトルも「俺の彼女と幼なじみが阿修羅・原すぎる」じゃなくて俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎるでした。ええい! 紛らわしい! もう、この際、「俺修羅」のOPは阿修羅・原の入場曲「ASHURA」を出演されている女性声優さん全員でカヴァーして欲しいと思いました。龍原砲
 
<阿修羅・原 / ASHURA>

 
こんにちは、のっけから全日本プロレスファンとSWSファン以外は全員置いてけぼりの文章を書いている渕正信ファンです。
 
俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる」を観ているんですが、ゆかりんこと田村ゆかりさんのラブコメ作品におけるラスボス感が凄いです。流石はゆかりん! 何だかんだで、やまとなでしこ世代の自分としては、田村さんと堀江由衣さんがずっと元気で最前線でやってらっしゃる光景というのは、何だか嬉しくなってしまいます。
 
ところで、田村さんといえば、今週の週刊少年マガジンはご覧になられましたか? 以前から、アニメ化の報が伝えられていた名島啓二先生の漫画作品波打際のむろみさんのキャスト、スタッフが発表になったのですが、何と主役のむろみさん役が田村ゆかりさんに決定したのであります!
 

 
原作漫画も好きでずっと読んでいるのですが、それにつけても田村さんがむろみさん役というのは本当に嬉しい! いや、個人的には"嬉しい"などという感情は天高く飛び越え"悲願の"と頭に付けたくなるくらいの願望成就です。アニメ版「波打際のむろみさん」キャスティングの報に、何故、私がこんなに狂喜しているのか? ちょっとアレやコレやと書いてみたいと思います。
 
 

■「スケッチブック〜full color's〜」ファンにとって悲願の…

私は、「スケッチブック〜full color's〜」の大ファンです。高校の美術部員達の日常を穏やかな目線で優しく描いた本作は、私の中での永遠のマスターピース。そんな「スケッチブック」は、私の出身地である福岡を舞台にしたアニメ作品です。
劇中では、福岡の風景が主人公たちが暮らす太宰府という町を中心に忠実に再現され、原作漫画同様に福岡特有の方言や文化も登場をします。
 

 
「スケッチブック」には、主人公の親友である麻生夏海さんという女の娘が登場をするのですが、この娘なんてバリバリの博多弁を喋ります。もう、福岡県出身者には堪らないアニメ作品なわけです。しかしながら、ちょっとだけ残念なのは、アニメ版だとこの麻生さんの博多弁のイントネーションがネイティブとは大分違うことなんです。
 
とはいえ、コレは仕方がないことです。大阪弁だって、東北弁だって、広島弁だって、アニメ(に限らず、ドラマや映画などの映像表現分野全般)に登場する時は、本来のニュアンスや言い回し、イントネーションはどうしたって薄められてしまいますし、ご当地出身者でなければ方言の発音を正確に再現することなんてほぼ不可能でしょう。
 
麻生さんを演じた声優さんの中世明日香さんも、ちょっとでもネイティブの博多弁に近付けるように努力をされたんだと思います。フレッシュな感性を残した声質と演技も麻生さんというキャラクターに凄くマッチしていましたし、キャスティングに不満があるとかそういうことではないんです。ただ、博多弁ってなかなかアニメとかに出てくることが少ないですからね。そこは、同郷出身者としてはどうしても贅沢を言ってしまいたくなるわけで…。いや、本当に我儘な話なんですが…。
 
 

■念願の田村ゆかりさんによる博多弁キャラ

ところで、この「スケッチブック〜full color's〜」には、福岡出身者である声優さんも出演をされています。…そう! 福岡が生んだ声優界のスーパースター、田村ゆかりさんですね! 田村さんは、本作で栗原渚さん…通称、栗原先輩という女の娘を演じていらっしゃいます。
 
ところが、この栗原先輩…。
 

 
メチャクチャ標準語で喋るんですね。
 
えぇ、全然博多弁を喋らないキャラクターなんです。これを観た時は、本当に地元の福岡を愛する者として、大袈裟でなく全身からヘナヘナと力が抜けました。ちょっともーどげんなっとーとやって!? 福岡出身のゆかりんに博多弁ば喋らせんなんて、そげん勿体なかことはありゃせんやろーもん! …等と、思わず博多弁でツッコミを入れたくらいです。やっぱ、九州のコンビニはポプラやね!!(by鮎川誠)
 
<鮎川誠 / ポプラCM>

 
「スケッチブック」というアニメが持つオンリーワンな魅力に惹かれ、大満足をしながらも、それでも「…でも、田村さんが博多弁を喋るキャラクター役だったらなぁ…」という超贅沢な蛇足的願望を私は本作に対して捨て切れずにいました。
博多弁でいうところの「せからしか」("うるさい""うざったい"といった意)意見ではあるのですが、福岡出身者であり、郷土愛の強い人間としては、そこは絶対に譲れないところだったんです! 「魔法騎士レイアース」における「ゆずれない願い」くらい譲れないんです! いつも跳べないハードルを負けない気持ちでクリアしてきたんです!!
 
で、そんな田村さん、今春から始まる「波打際のむろみさん」で主役のむろみさん役を演じられます。もう、こんなに嬉しいことはないです。何故なら、波打際のむろみさん」は博多を舞台にした作品で、むろみさんが博多弁をバリバリに喋るキャラクターだからです!
 

<週刊少年マガジン2009年33号(講談社) P.179>
 
これね…もう、「スケッチブック〜full color's〜」のファンからしたら、ホントのホントに念願の田村ゆかりさんによる博多弁キャラなわけですよ! 遂にきた! と。橋本真也じゃありませんが、まさに「時はきた! …それだけだ」ですよ!!
 
<橋本真也 / 時はきた!>

 
いや〜…福岡出身者であるゆかりんの博多弁が聞けるのを心待ちにしています! 
 
 

■スタッフさんも楽しみな「波打際のむろみさん

そんな訳で、放送前から自分の中で期待感が膨らみまくっている「むろみさん」なのですが、声優さんだけじゃなく、スタッフさんも物凄く自分の好きなクリエイターさんが集まられていて…。
 

 
監督が吉原達矢さんで、シリーズ構成がふでやすかずゆきさん…って、コレは私の大好きなにゃんこい!」に参加をされていて、しかもシリーズ屈指の傑作コメディ回「美しい人」を作られた方々じゃないかと! あと、「にゃんこい!」の川口敬一郎監督によるSKET DANCEでひたすらに不条理なギャグとハチャメチャなアクションが炸裂していた後期エピソード「天才ウンコマン慕情」のコンテ&演出とシナリオを手掛けたタッグでもありますね。
 
これは、もう、何というか「スケッチブック」大好きで、「にゃんこい!」大好きで、川口敬一郎監督大好きな自分からしたら堪らないアニメだな、と…。
 
今って、ネットとかでアニメとか漫画とかの情報が物凄く早く流れていくし、せめて個人のBLOGとかファンベースくらいは、のんびりとマイペースでやっていきましょうよ、みたいな考えの人間ですし、しかも、始まる前から先走って作品に対してアレコレ言うのもどうかと思うんですけど…でも、この「波打際のむろみさん」だけは猛烈に先走らせてください。もう、今から待ち切れないというか、心の底から楽しみにしてます!
 
 
 
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