「砂場」なんかいらない - いつだって"本気"じゃないと気が済まない君へ

 

 
■「砂場」としてのアニメがある、日々の楽しみ。(たまごまごごはん)
 
上記のエントリを読んで「あ〜っ!」ってなった。この「あ〜っ!」って感覚、説明するの凄い面倒くさいし、周りから見たら「何、言ってんの? こいつ?」って話だと思うんですけどね。でも、「何、言ってんの? こいつ?」って思われても、自分の中で感じてた違和感だとか劣等感だとかが、このテキストを読んで一気に氷解したので、これはちゃんと書き残しておかなきゃいけないなって思ってBLOGを更新します。
 
本当にもうね、「何、言ってんの? こいつ?」って話で、これ読んで凄い不愉快な思いをする人もいると思うんですけど…でも、自分にとって大事なことだと思ったんで、ちゃんと書き残しておく。以下、超個人的でおもしろくも何ともない独り言。
 
 

■自分の好きなもの…を共有したいという欲求が薄い人

先ず、一番最初に書いておきたいことは…あのね、上記のエントリを読んでも、引用されているインタビューを読んでも、自分、全く共感できなかったんですよ。もうね、一切、共感できなかった。
 
だからといって、例えばアニメだとか漫画だとか…を、「砂場」として楽しんでいる人たちを否定する気もないし、批判するつもりもないんですよ。それは、時代の流れなんだし、自分っていう一個人の価値観の中での話なんだから。
今だと、twitterニコニコ動画だ…あと、自分は全然詳しくないので、どーこー言う資格もないんですけど、2chの実況とかね…コミュニケーションツールって一杯あるでしょ。そういう中でね、"作品"っていうものの受け入れ方が変容しているってのは、これはもー仕方がないことなんですよ。そこには必然性もあるし、自然なことだよねっていう。技術の進化に合わせてライフスタイルなり、感受性が変わっていくっていうのは、ある意味では健全だし、健康的なことだと思いますし。
 
ただねー。あのね…「砂場」で楽しむ為に、作品を消化する、接するっていうのは自分にはない感覚だなって思って。うん、ない。それはないよ。
 
というのがね、自分の場合は、これが引け目だったり、劣等感だったりするんですけど、「他人と好きなものを共有する喜び」っていうフィーリングが物凄い低いんですよ。要はね、とてつもなく自己中心的。「好き!」っていう感覚が自分の中で全部、自己完結しちゃうの。
「俺、これ好きだわ〜!」って思ったら、もうそこで完結しちゃってハイパーイナフ…十分過ぎるくらい満たされた気持ちになっちゃうっていう。そこで、他人と好きなものを共有したいとか、そういう感覚が薄い。凄く。
 
だから、私は自分のことを未だに「オタク」って言えないんですよ。アニメも漫画も特撮も大好きだし、世間一般から見たら立派なオタク趣味、嗜好の持ち主だと思いますよ、自分なんて。いい大人になった今でも、仮面ライダー大好き(特に、今やっている「仮面ライダーウィザード」なんて最高!)で、特撮作品を観て感動して泣くこともあるし、勿論、アニメを観ても泣くし、アニメの女の娘に本気で恋しちゃうし(「にゃんこい!」の住吉加奈子さんは、俺の嫁! …って、「○○○は俺の嫁」みたいなテンプレートを天高く飛び越えて、真剣に"嫁"だと思ってるんですよ。彼女のことを)、映画観て、音楽聴いて、声優さん大好きでライブとかにも行っちゃって…みたいな。そういう作品によって勇気づけられるし、元気を貰えるし、何より楽しいしね。いや、自分なんて「大好き!」な作品、人がいるおかげで、いい人生を歩ませてもらっていると思いますよ。
 
でもねー。それを他人と分かち合いたいって気持ちがメチャクチャ薄いんですよ、自分。それが自分にとっての"オタク"としての欠落感、劣等感にも繋がっているんですけど、例えばニコニコ動画のコメントだ、同人誌即売会だ…まぁ、twitterとか2chとかでの"実況"もそうでしょうし、そういう他人と繋がる為の…コミュニケーションツールとしての作品の消費の仕方っていうのが分かんない。
 
 

■今のオタクって…皆、社交家だなーって

それは性格的なものなのか、自分の感覚が古い人間だからなのか分からないんですけどね…その"原因"っていうのは。ただ、一人でもイベントとか行っちゃうし、好きな作品や人が出来たら、誰も見ていなかったとしても、その時の「大好き!」って気持ちを書き残しておきたくてBLOG書いてると思うし、結局、自分の為だけに行動をしちゃうの。だから、自分にとって"BLOG"っていうのは、やっぱり日記なんですよ。それが、たまたまドメインが付いて、誰もがアクセス可能な空間にレイアウトされているっていうだけで。
 
孤独っちゃあ、孤独だし、"オタク"としては、もしかしたら凄い勿体ない生き方なのかなって思うんですけどね。でも、自分が大好きなものに夢中になれたらいいじゃんって。勿論、そういう大好きなものに対して、ちょっとでも応援したいなって気持ちはあって、「HEROMAN」とか「にゃんこい!」とかね…今だと「波打際のむろみさん」とか"大好き"な作品に対して、自分のBLOGを読んで興味を持ってもらえて、BDとか一枚でも多く売れたらいいなっていうね。そしたら、万々歳だし、何か、自分のやってることにも意味みたいなものもささやかながら出てくるのかなって。でも、そこだけなんですよね。それがなかったら、自分なんてアニメや漫画や映画を観て思ったことを自分しか見ないノートにシコシコ書き記しているタイプの人間だったと思いますよ。
 
それを考えたらね、今のオタクって凄い社交的だなって…皆、ずば抜けた社交家だなって思いますよ。皆で同じアニメ観て、実況をしながら突っ込みを入れてね、それこそ「砂場」で一緒に遊んで、楽しそうだなって思いますよ。
 
でもねー。自分はそういう感覚分かんない。先ず、「大好き!」なものに対して、突っ込みを入れながら観るっていう、その感覚が分かんないもん。その時の感情に、草生やしながらアウトプットするって感覚が分かんない。
 
だから、自分なんて「革命期ヴァルヴレイヴ」ってアニメを観た時に…コレは、ちょっと付いてけないな〜って思って。いや、だから、凄い良く出来てるんですよ。「ヴァルヴレイヴ」は、本当に「砂場」として良くできてる。劇中でいみじくも、twitterとかLineみたいなWeb上のコミュニケーションツールが重要な役割を担っていたように、アレ、やっぱ沢山の人と共有しながら楽しむ作品だと思うんですね。突っ込み入れてね、遊びがあって、「砂場」に一杯人が集まって、ワイワイ騒げるっていう。
 
アレ、ニコニコ動画とかでコメント流しながら観たらメチャクチャおもしろいと思いますよ。それこそ、草生やしてね。「そこでそうなっちゃうのかよwwwwwww」的な。
 
でも、自分なんかは、それはちょっと違うなーって。
 
だから、自分なんて春から始まったロボットアニメで言ったら、全然「ヴァルヴレイヴ」より「銀河機攻隊 マジェスティックプリンス」ですよ。アレなんて、キャラクターが皆、どこか"ザンネン"なところがあって…情熱が空回りして周囲から"痛い人"って思われていたりとか、プレッシャーに極端に弱かったりとか、ダメな恋愛ばっかりしてたりとか、オタク体質で、趣味や嗜好を他人と共有できなかったりとか…そういう"ザンネン"なポイントって誰の人生にも何かしら置き換え可能じゃないですか。そんなキャラクターが前向きに頑張ってる姿っていうのが琴線にバシバシ触れてくるわけで、アレねー…凄く"個"に還元されるアニメだと思うんですよ。「マジェスティックプリンス」は。職場でダメダメな俺だけど、それでも皆の為に頑張ろう! とか、凄く素直に思えますからね、アレを観た後だと。
 
 

■「砂場」なんかいらない

そういうフィーリングの持ち主からするとね。例えば、「ヴァルヴレイヴ」みたいな作品を観ると凄く勿体ない気がするんですよ。良い悪いじゃなくて"勿体ない"。沢山の人が力を合わせて作って、時間とお金を掛けて、その結果が「砂場」って勿体なくないですか? っていう。そこは、遊びなんかいらないんじゃないか、シッカリと作りこむべきなんじゃないか。で、受け手ももっと"本気"になるべきなんじゃないかって…そりゃスピルバーグとかコッポラ、キューブリックの映画みたいな完璧なものを目指せとまでは言わないまでも、裏側はどんなにボロボロのハリボテでもいいから、表向きだけは完璧な…立派なエンターテインメントを作ってくださいよって思うんですよ。今だと、そのハリボテの裏側を敢えて見せちゃって、突っ込み入れられるのを待ってる状態なわけじゃないですか。それは、ちょっとどうなのよって感覚がある。それは、「砂場」で遊ぶことができない人間の劣等感と僻みが大部分を含んでいるという自覚をした上で。
 
でもね、実際、勿体ない部分があると思いますよ。長期的に見たら、損をしているんじゃないかっていう。例えば、自分なんてアニメソング、声優ソングが凄い好きで聴く度に、「あ〜やっぱり凄いな、おもしろいな」って思うんですよ。これは、他の音楽ジャンルと比べてもアニソンって凄いなっていう。そういう中でも、今、アニソンの楽しみ方って「砂場」的になってるわけじゃないですか。フレーズとかメロディーがおもしろかったら、その一部分だけがピックアップされて、twitterとかで不特定多数の人が共有する為のネタになる。で、ブームが過ぎたら忘れ去られるっていう。だって、もう「(」・ω・)」うー!(/・ω・)/にゃー!」って誰も言わないじゃないですか。アレなんて、本当にメロディーとか素晴らしくて、何年も残っていい名曲なのに、一過性のブームで終わっちゃった。ロックの名曲みたいにね、後から回顧されたり、再評価されたりしてもいいハズなのに、結局「砂場」でお終いなんですよ。砂場で遊ぶじゃないですか、お城作って、トンネル作って、穴掘ってね。楽しいと思いますよ。でも、後から何にも残らないでしょ? 結局、全部崩れて、崩して、平坦な…何にもない砂場に戻っちゃうでしょ。
 
あとは、ゲームとかも今はそうか…。私、ゲームの一番のおもしろいところ、魅力って、ゲーム中にコツコツ経験値を稼いでレベルアップしたりだとか、毎日練習をしてテクニックが向上したりだとか…そういうのじゃないかなって思うんですよ。本来は。「昇竜拳をレバガチャじゃなくて、ちゃんとコマンド入力で出せるようになった!」とか「『ぷよぷよ』で10連鎖できるようになった!」とかね。でも、今はそうじゃない。"ソーシャル"ゲームっていう位で、その辺りの経験値とか努力の部分がおざなりになって、皆で繋がる為のツールになっている。代わりに、お金が幅を利かせるようになって…「昇竜拳出せるようになりたかったら、あと○千円払え」とか「○万円払えば、10連鎖がいつでも好きな時に出せるようになる」とかそんなんじゃないですか、ソーシャルゲームって。
  
やっぱりね、いいのかな? それで…っていう。そういう感覚、ありますよ。お前、人と繋がって、はしゃぎたい為だけにアニメ観てんの? 漫画読んでんの? ゲームやってんの? 声優さん好きなの? みたいな。いや、今ではそれが普通なんでしょうし、自分みたいなのがマイノリティーなんでしょうけど、やっぱりね、"本気"が観たいってのはありますよね。俺は、お前の本気の"大好き!"の感情が観たいんだっていう。ニコニコ動画で配信をされているアニメを観る時に、再生と同時にコメントを消しちゃうような…そんな人間の劣等感と僻みが入り混じった屈折した感情だと思うんですけどね…。
 
 

■まとめ

…いや、ホントに「何、言ってんの? こいつ?」って話でスイマセン…。「大好き!」って感情が自己完結をしちゃう、オタクとして不完全な…コミュ障の勝手な独り言ですよ。でもなー。何か、勿体ない気がするんですよね。「砂場」って言葉は本当に残念だった。個人的にはね、そういう作品よりは、「マジェスティックプリンス」みたいな不器用でも一生懸命な作品の方が好きかな〜。
 
…ホント、つまんない話ですいません。私、何言ってるんだろう…。まぁ、今回のエントリはメチャクチャに愚痴っぽくなっちゃいましたけど、次からは全日本プロレスリスペクトで"明るく、楽しく、激しい"BLOGを目指しますよ。アニメの女の娘のおっぱいの話とかをメッチャします! いや〜「マジェスティックプリンス」のタマキちゃんのおっぱいが本当に良くってさぁ〜。デカイの! スゲーデカイの! タマちゃんのおっぱいは! あと、「井口裕香さんが巨乳キャラを演じている」っていうだけで何かおもしろいのもズルい。